ひっそりと自己主張する隠れ家カフェ
「AGCT apartment」

緑あふれるエントランス。

 台湾の最高学府である台湾大学の学生や、文化人、クリエイターが集うカフェの街「温州街」。窓際で打ち合わせしたり、ラップトップに向きあったり、軒下のスペースで葉巻をくゆらせたり……思い思いに過ごせる台北のカフェ文化に、ここに来れば触れることができます。

わかりにくい入り口を入ります。

 そんな温州街のなかでも、ひときわ隠れ家感のあるのがここ「AGCT apartment」。昔ながらのアパートメントの3階にあるのですが、まずほとんどの人がどうやって3階に上がるか、というところで悩むはず(なんのことはなく、建物の脇から入るとエレベーターがあるのですが)。

迷う人多発のエレベーターは建物脇から奥まったところに。

 3階に着いてエレベーターのドアが開くと、サンルームのように大きな窓からのぞく南国の緑鮮やかな空間が出現。経営するのが「AGCT」というアパレル・ブランドだけに、店内には服飾の作業場やショップも併設されています。

オアシスのような空間。
服も雑貨も売ってます。

 カフェの値段設定はちょっとユニーク。「皆で空間をレンタルしあい共有する」ためのレンタル料として、200元(飲物だけ)/350元(飲物+デザート)/400元(飲物+軽食)という選択肢の中から選ぶ、というもの。

左:選べる飲み物、これはルイボスティー。
右:選べる軽食、チキンの燻製とモツァレラ・チーズのサンドイッチ。

 そうか、カフェに来るのは単に何かを摂取するためではないんだ、この空間に居る時間を楽しみに来てるんだ。そんな、ごく当たり前なことにあらためて気づかせてくれるお店です。

AGCT apartment
所在地 台北市溫州街49巷2-2號 3F
交通 MRT台電大楼駅から徒歩約10分
電話番号 +886-2-2369-6659
営業時間 12:00~22:30
定休日 月・火曜

 まだまだ暑さの残る台北。観光のあいまに素敵なカフェで、ゆったり涼んでみてはいかがでしょうか。

矢作晃之(やはぎ てるゆき)
埼玉県出身。最近は会う方から「日本語上手ですね」と言われますが100%日本人です。日本での台湾関連旅行会社勤務を経て中国語の勉強の為に30代で中国語レベルゼロからの留学を決意。その後、初めてコーディネーターという仕事に巡り合い、台湾で会社を立ち上げおかげさまで10年を超えました。
現在はTVロケや雑誌取材のコーディネーターとして日々たくさんの方に新しい台湾を一生懸命探しながら紹介いたしております。CREA WEB読者の皆さんに喜ばれる、使える、役に立つ情報を発信させていただこうと思っておりますのでどうぞ宜しくお願いいたします!!

Column

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現地在住の日本人コーディネーター矢作晃之さんがお伝えする、台湾グルメてんこもりレポート!
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2015.09.22(火)
文・撮影=矢作晃之