【次に流行るもう一曲】
斉藤和義「攻めていこーぜ!/傷口」

若いサラリーマンのための彼らしい応援歌

伊藤 2曲目は斉藤和義の「攻めていこーぜ!」です。約2年ぶりとなるニューシングルは、「ウコンの力」のCMソングで繰り返しテレビで聴いています。

山口 安定した存在感がありますね。好きなアーティストです。

伊藤 この曲は簡単に言ってしまえば、若いサラリーマンのための応援歌。「もしうまくいったらうまいお酒が飲める」などという歌詞もあり、いかにもタイアップのために書き下ろされた感はあるんだけど、「落ちついて見える立派な大人は よく見りゃほらただ疲れてるだけさ」ってわざわざ言うところが彼らしい。

山口 シンガーソングライターならではの世界ですね。

伊藤 両A面のもう一曲「傷口」の冒頭でも、「ヤケ起こしてもいいよ 浴びるほど酒飲んだり」なんて言っていて、いってみれば酒飲みシングル。そういえば斉藤和義って、何年か前に日本テレビ系ドラマ「家政婦のミタ」の主題歌「やさしくなりたい」をきっかけに、なんとなくテレビに出てくるメジャーなアーティストになった感じがするけど、だけど元々は酒飲みのあんちゃんが好きなアーティストってイメージがある(笑)。

山口 ライブハウスの匂いがしますね。この曲もどのくらい、お茶の間層に広がるのか、楽しみです。

斉藤和義「攻めていこーぜ!/傷口」
ビクターエンタテインメント 2015年9月2日発売
初回限定盤[CD+ピック]1,850円、通常盤[CD]1,250円(税抜)
■「攻めていこーぜ!」はハウス「ウコンの力」のテレビCMソング。「傷口」は読売テレビ・日本テレビ系ドラマ「婚活刑事」の主題歌。カップリングには、未発表新録音源「キミの涙」「ダイアモンドリング」を収録。初回限定盤には、表題曲2曲のタイトル計10文字の1文字ずつをあしらったピック10個が封入されている。
■「攻めていこーぜ!」作詞・作曲・編曲/斉藤和義
 「傷口」作詞・作曲・編曲/斉藤和義
■オフィシャルサイトURL http://www.kazuyoshi-saito.com/

【動画サイト】
「攻めていこーぜ!」

URL https://www.youtube.com/watch?v=l6Ef-vS3mZY

● イベントを開催します!

「来月、流行るJポップ」2周年記念トークイベント
紀尾井町で逢いましょう

左:黒木渚は文学的かつ演劇的なミュージシャンとして注目を浴びる。
右:Yun*chiはモデルとしても幅広く活躍を続けている。

 2013年から始まったこのコラムの2周年を記念し、トークイベントを開催します。黒木渚さん、Yun*chiさんの創作の秘密に迫るインタビュー、伊藤涼さんが書き下ろした妄想分析の朗読など、内容は盛りだくさん。ぜひ、ご参加ください!

「来月、流行るJポップ」2周年記念トークイベント 紀尾井町で逢いましょう
◆ 出演者
 トークゲスト・アーティスト:黒木渚/Yun*chi
 ホスト:山口哲一/伊藤涼
 朗読:NAOMI OBATA
 ※本イベントはトークイベントです。ゲストのライブパフォーマンスはありません。
◆ 日時 2015年9月13日(日) 15:30開場/16:00開演
◆ 会場 文藝春秋 西館地下ホール(東京都千代田区紀尾井町3-23)
◆ 料金 1,500円(税込)
◆ チケット販売サイトURL http://creajpop.peatix.com/

山口哲一 (やまぐち のりかず)
(株)バグ・コーポレーション代表取締役、音楽プロデューサー・コンテンツビジネスエバンジェリスト。
「デジタルコンテンツ白書」(経産省監修)編集委員。アーティストマネージメントからITビジネスに専門領域を広げ、2011年から著作活動も始める。エンタメ系スタートアップを対象としたアワード「START ME UP AWARDS」をオーガナイズ。プロ作曲家育成「山口ゼミ」や「ニューミドルマン養成講座」を主宰するなど次世代の育成にも精力的に取り組んでいる。異業種横断型のプロデューサー。著書に『10人に小さな発見を与えれば、1000万人が動き出す』(ローソンHMV)、『最先端の作曲法・コーライティングの教科書』(リットーミュージック・共著)、『とびきり愛される女性になる~恋愛ソングから学ぶ魔法のフレーズ』(ローソンHMV・共著/「ラブソングラボ」名義)、『DAWで曲を作る時にプロが実際に行っていること』(リットーミュージック)、『世界を変える80年代生まれの起業家 ~起業という選択~』(スペースシャワーブックス)『プロ直伝!職業作曲家への道』(リットーミュージック)、『ソーシャル時代に音楽を“売る”7つの戦略~“音楽人”が切り拓く新世紀音楽ビジネス~』(リットーミュージック・共著)、『ソーシャルネットワーク革命がみるみるわかる本 』(ダイヤモンド社・共著)がある。
Twitter@yamabug https://twitter.com/yamabug
ブログ「いまだタイトル決めれず」 http://yamabug.blogspot.jp/
作曲家育成セミナー「山口ゼミ」 http://www.tcpl.jp/openschool/yamaguchi.html

伊藤涼 (いとう りょう)
音楽プロデューサー、ソングライター。「青春アミーゴ」などのミリオンセラーをプロデュース、後にフリーランスに。ソングライターとして、乃木坂46「走れ!Bicycle」、AKB48「ここにいたこと」などの作品がある。作詞アナリスト、フードミュージックプロデューサーとしても活躍。論理的で明晰な分析力に注目。著書に『作詞力 ウケル・イケテル・カシカケル』(リットーミュージック)、山口哲一との共著に『最先端の作曲法 コーライティングの教科書』(リットーミュージック)がある。
マゴノダイマデ・プロダクション http://www.mago-dai.com/
ブログ「伊藤涼の音楽」 http://ameblo.jp/magodai/
伊藤涼が主宰する作詞研究室リリック・ラボ 
http://www.mago-dai.com/?p=778

Column

来月、流行るJポップ チャート不毛時代のヒット曲羅針盤

音楽ビジネスとITに精通したプロデューサー・山口哲一。作詞アナリストとしても活躍する切れ者ソングライター・伊藤涼。ますます混迷深まるJポップの世界において、この2人の賢人が、デジタル技術と職人的な勘を組み合わせて近未来のヒット曲をずばり予見する!

2015.08.30(日)
文=山口哲一、伊藤涼