今日の絶景

今日の絶景

ある一人の男爵の嗜好が生み出した
チュニジアの「白と青の小さな楽園」

Magnificent View #667
シディ・ブ・サイド(チュニジア)

(C) Alberto Biscaro / Masterfile / amanaimages

 アフリカ大陸北端の国チュニジア。首都チュニスの北東に位置するシディ・ブ・サイドは、「白と青の小さな楽園」と呼ばれる美しい街だ。

 その呼び名のとおり、街の中はどこを見ても、鮮やかな白と青。真っ白な壁と、青く塗られたドアや窓、門、手すりなどが、眼下の地中海と美しいコントラストを描いている。水色よりやや濃い青は、現地では「チュニジアンブルー」と呼ばれる独特の色だ。

 それにしてもなぜ、街はこのようなユニークな彩りになったのか。それは、1900年代初頭にここに暮らしていたロドルフ・デルランジェ男爵が、青と白を好んでいたことに由来する。彼が強制した「建物を作る際は、青と白しか色を使ってはいけない」というルールがそのまま、村の景観保護政令として定められたのだという。

 村はその後、「チュニジアで一番美しい街」と賞賛されるまでになり、人気の観光地に。一人の嗜好が発端になったものとはいえ、政令は街にいい結果をもたらしたようだ。

2015.07.29(水)

文=芹澤和美

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