■ケニーアジア【大阪・難波】

「フィッシュヘッド・カレー」(ハーブライス付)1,500円(予約をおすすめ)。酸味の効いたカレーで、日本の蒸し暑い日にぴったり。

 大阪のマレーシア料理店といえばここ、ケニーアジア。ペナン出身のしゅっとしたイケメン店主が厨房を守り、奥様がにこやかにマレーシアの世界に誘ってくれます。魚の豪快さに目を奪われるフィッシュヘッド・カレーですが、スパイス使いは実に繊細。タマリンドの甘酸っぱさが魚のうま味を見事に引き出し、関西の情報雑誌「Meets Regional」では、刺身や煮付と並んで、おいしい魚料理として紹介されたほど。

URL http://kennyasia.com/top

■アジアンダイニングキッチン 韻彩【静岡・浜松】

「カレーラクサ」1,000円。チキンスープで仕上げたコクのあるカレー麺。辛さは好みで調節できる。(写真提供:藤川真由子さん)

 2013年、静岡県浜松でオープンしたアジアンダイニングキッチン 韻彩。お店を手がけるウォンさんは、美食の町、マラッカの出身です。ここの人気メニューは、カレーラクサ。さらっとしたカレースープで食べる麺料理で、スープには鶏から取ったふくよかな出汁を使い、油揚げ、鶏肉、もやし、ゆで卵と具だくさん。辛さは調節可能で、オーダーの際にリクエストを。そのほか蒸し鶏、バクテー、ナシレマッも人気料理です。

URL http://hitosara.com/0006026002/

■番外編 AYAMのカレーペーストを使ったレシピ

マレーシア発の食品メーカーAYAM。日本でも輸入食材店やアマゾン等のネットでの購入が可能。

 さて、ご紹介したレストランに行けない方、自宅でマレーシアのカレーを作ってみませんか。1982年創業、マレーシアのAYAM社のカレーペーストを使ったレシピを紹介します。

 八角とシナモンの香りがきいた「イエローカレーペースト」とココナッツミルクを使い、具は鶏肉、じゃがいも、オクラ、油揚げ。簡単にマレーシアの「チキンカレー」が作れます。下記の動画レシピサイトを参考に、ぜひマレーシアの味を堪能してみてください。

URL https://www.youtube.com/watch?v=pdXn99xx8j8

マレーシアごはんの会 古川 音(ふるかわ おと)
「マレーシアごはんの会」にて、マレーシア料理店とコラボしたイベント、マレーシア人シェフに習う料理教室を企画・開催。クアラルンプールに4年滞在した経験をもち、『ニッポンの評判』(新潮新書)のマレーシア編を執筆。マレーシアごはんの会の活動のほか、情報サイト「All About」でのマレーシアライター、食文化講演も担当している。
オフィシャルサイト http://www.malaysiafoodnet.com/

Column

マレーシアごはん偏愛主義!

現地で食べたごはんのおいしさに胸をうたれ、風土と歴史が育んだ食文化のとりことなった女性ふたりによる熱烈レポート。食べた人みんなを笑顔にする、マレーシアごはんのめくるめく世界をたっぷりご堪能ください。

2015.07.11(土)
文=古川 音
写真=古川 音、三浦菜穂子