かつて、王や妃が手にしたといわれる由緒ある品々――。何世紀もの時を経てもなお人々に愛され続ける逸品をご紹介！
» 第1回 ヴェルサイユ宮殿を照らし続けたキャンドル
» 第2回 ナポレオンがこよなく愛した優美な香り
» 第3回 皇族の美を讃えた麗しいデザインを誇る銀器の工房
» 第4回 王室薬剤師がマリーに供したコイン形のチョコ
【STATIONERY】
Mélodies Graphiques (メロディ・グラフィック)
ルイ14世も文をしたためたインクを扱う老舗文具店
ノートの上には1670と名付けられたインクが。
1670年以来、フランスのインクとシーリングワックスの老舗として知られるJ・エルバンの封蝋は、長きにわたりフランス王室御用達としてその名を馳せてきた。さらに1792年には、最後の神聖ローマ皇帝であるフランツ2世の戴冠のためにJ・エルバンのインクが捧げられたことでも知られている。
文＝原 正枝
撮影＝稲垣岳彦
