Magnificent View #623
イタリア国立21世紀美術館(イタリア)

(C) Siephoto / Masterfile / amanaimages

 「MAXXI(マクスィ)」という通称で知られるこの建物は、ローマ初の公立現代美術館。2010年のオープン以来、その規模と独創的な外観で圧倒的な存在感を放っている。

 デザインは、イラク出身の女性建築家、ザハ・ハディド。建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞を最年少で受賞した奇才でもある。

 総面積は約2万7000平方メートル、総工費は約1億5000万ユーロ。あまりにも斬新な設計と壮大な計画だったため、建物が完成したのは、デザインが決定して10年以上も経ってからのこと。ちなみに、2020年東京オリンピックのメイン会場に予定されている新国立競技場も彼女の設計を採用すると決定したが、予算オーバーから見直しが図られている。

 そんな話題の建築家が手がけた建物は、曲線と直線を巧みに組み合わせたような外観。ザハのこだわりがいたるところに現れ、館内の展示物以上に、注目を集めている。

Column

今日の絶景

この広い地球上には、まだまだ知られざる素晴らしい景色がある。思わず息を飲んでしまう雄大な自然、ミステリーにあふれた驚きの奇観、そして、人間の文明が刻んだ偉大な足跡……。ここに、選りすぐりの絶景をお届けします。さあ、ヴァーチャルな世界旅行へと出かけよう!

2015.06.15(月)
文=芹澤和美