今日の絶景

今日の絶景

ぐにゃりとゆがんだ「踊るビル」は
チェコの自由と民主主義の象徴

Magnificent View #611
ダンシングハウス(チェコ)

(C) Siephoto / Masterfile / amanaimages

 パソコンのモニターが壊れたわけでも、特別なレンズを使って撮影したわけでもない。ご覧の写真は、チェコの首都プラハにある、「ナショナル・ネーデルランデン・ビル」。男女が抱き合って踊っているように見えることから、ダンシングハウスという通称で呼ばれている。

 古都プラハにこのような斬新な建物が生まれた背景には、長く独裁政治下にあったチェコの歴史が関係している。この一角は、第二次世界大戦で爆撃を受けた後、何十年にもわたって空き地のままだった。

 敷地の隣に住んでいたのが、クロアチア系チェコ人建築家のウラジミール・ミルニッチ。彼がここに自由と民主主義を象徴するモダンな建物を建てる計画を立てると、チェコの初代大統領、ヴァーツラフ・ハヴェルが賛同。建築界が誇る奇才、フランク・ゲーリーが設計を手がけ、1996年にビルが完成した。

 当初は、景観を損ねるとして市民の反対にもあった、左右非対称のゆがんだビル。現在は街のシンボルとして、受け入れられているという。

2015.06.03(水)

文=芹澤和美

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