空からロワールに別れを告げ、花の都パリへ

 一夜明けた最終日は、ロワールの美しさを知るため気球かヘリコプターで空へ、ということで、気象条件からヘリコプターで飛ぶことに。

地下にあるクロ・ノーダンのカーヴ。この上がワイナリーになっている。

 その前にもう一軒、化学的な除草剤を使わず、手作業でブドウを摘むという丁寧なワイン造りに励む「クロ・ノーダン」のカーヴを訪れて、2009年の貴重なヴィンテージの貴腐ワインをいただく。3代目当主のフィリップ氏曰く「繊細さ、余韻、そしてダイナミックさもあることがおいしいワインの条件」とのこと。

Le Clos Naudin(ル・クロ・ノーダン)
所在地 14 rue de la Croix Buisée, 37210 Vouvray
電話番号 +33-2-4752-7146

激しいプロペラ音で声は聞こえないので、ヘッドフォンで城の場所を教えてもらう。
町にも近いアンボワーズ城は、空から見ると緑の敷地が大きい。

 ヴヴレーのブドウ畑の中からヘリコプターで上空へ飛び立つ。パイロットが「右手にお城」とヘッドフォン越しに教えてくれる。ロワール地方の古城を空から1時間で巡り、最後に中世式パーティのあったアンボワーズ城を眺めて、着陸。遅めのランチを「ビストロ・ドゥ・ラ・トランシェ」で取ってパリへ。TGVで約1時間なのであっという間。

20年前にラオスから来て、見習いコックからスタート。今や人気のビストロと洒落たレストランを経営する「ビストロ・ドゥ・ラ・トランシェ」のオーナーシェフ、アンリ・エルベ氏。メインのポークリブにはカネロニやカルボナーラ風味のソースと少しイタリアンな風味も。

Le Bistrot de la Tranchée
(ビストロ・ドゥ・ラ・トランシェ)

所在地 103 avenue de la Tranchée, 37100 Tours
電話番号 +33-2-4741-0908
URL http://www.charles-barrier.fr/index.php?page=le-bistrot-de-la-tranchee

凱旋門から2駅のクルセル駅から歩いて3分ほどの場所にある「ホテル・デュ・コレクショナー」のアール・デコ調のシックな客室。

 パリの凱旋門からメトロで2駅のところにあるクラシックな5ツ星ホテル「ホテル・デュ・コレクショナー」にチェックイン。このホテルは、日本大使館のすぐ近くにあり、政府関係の公的なゲストも多いとか。

L'Hotel du Collectionneur(ホテル・デュ・コレクショナー)
所在地 51-57 rue de Courcelles, 75008 Paris
電話番号 +33-1-5836-6700
URL http://www.hotelducollectionneur.com/ja/

「アラール」の前菜の1皿は、これこそフレンチな感じのフォアグラ。

 そして、最後の打ち上げのお店であるブラッスリー「アラール」へ。ここはサンジェルマン・デ・プレの老舗で、2年前からアラン・デュカスのグループに。1932年創立の雰囲気や味をデュカスも愛していて、クラシックでオーソドックスなフレンチだ。

Allard(アラール)
所在地 41 rue Saint-André-des-Arts, 75006 Paris
電話番号 +33-1-5800-2342
URL http://www.restaurant-allard.fr/

 ここで、今回のわがまま成就の夢の旅を企画したボンボワイヤージュ・オン・フランスの旅づくりについて、代表のフロセル・オベール氏に聞いた。

 「父親が61年前に創業した旅行社を継ぎ、ひと味違ったハイエンドなフランス旅行をカスタマイズしています。そのために旅行の半年前ぐらいからお客様とやり取りをスタート。時季と場所、テーマなどをうかがってこちらからもいろいろご提案します。地元トゥールはもちろん、フランス全土での信頼のおけるネットワークが強みです」

 今回はその触りを体験した。通常は2~8人、8日間の旅行で、オンシーズンだと一人約100万円が目安だとか。確かに高額だが、時季や期間で金額は変わる。一生に一度というような夢の旅を提案してくれるかもしれない。また、ガストロノミー講座メインの旅なら一人30~40万円のアレンジも。長くトゥールに在住する日本人がパートナーを務める会社なので日本語でも対応が可能。

Bon Voyage en France
(ボンボワイヤージュ・オン・フランス)
所在地 10 place de la Victoire, 37000 Tours
電話番号 +33-2-4737-6071(日本語窓口:保井)
URL http://www.bonvoyagenfrance.fr/

2015.05.12(火)
文・撮影=小野アムスデン道子