Magnificent View #569
サンピエール・サンポール大聖堂(フランス)

(C) Robert Harding Images / Masterfile / amanaimages

 フランス北西部のロワール川河口付近にあり、かつてブルターニュ公国の中心地として栄えたナント。街にはいくつもの教会があるが、なかでも美しいといわれているのが、この聖堂だ。

 大聖堂の建築が始まったのは1434年で、完成は1891年。できあがるまで457年もの歳月を要したにもかかわらず、1944年には大空襲で大被害を受け、修復を経て現在の姿になった。

 堂内には、ブルターニュ公国最後の大公であるフランソワ2世と、その妃マルグリットの墓がある。これは、娘のアンヌ・ド・ブルターニュが両親のために造ったもの。ルネッサンス様式のみごとな装飾が施された白い墓は、アンヌの両親への想いが表れているともいわれている。

Column

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2015.04.22(水)
文=芹澤和美