「パシル・プティ」というビーチ名の意味は?

沖に浮かぶイクワン島の周囲はスノーケリングのポイントだそう。

 東海岸では珍しい、漂白したように真っ白な砂浜が500メートルほど伸び、沖にはエメラルドグリーンの海。極上ビーチの存在は、まだあまり知られていないようで、ツーリストもまばらです。

ビーチの奥へ進むと、伝統的な船のジュクンが行儀よく並んでいます。観光と漁業、ひとつのビーチでふたつの役割が同居しています。

 ビーチの半分は縁取るヤシの木陰に数軒のワルンや土産物店が並び、ビーチベッドも数台用意されています。物売りの少年もいますが、売ろうとする意志やパッションは持ち合わせていないもよう。だらりと力の抜けた空気が、圧倒的に美しいビーチを前に漂っています。

たぶん、ここ数年(ヘタしたら開業以来)、商品のラインナップが変わっていないだろうビーチのショップ。

 このビーチの名前はインドネシア語で“白砂”の意味をもつ“パシル・プティ”、あるいは英語の“ホワイトサンドビーチ”。ビーチにたむろしているローカルに聞いたら“バージンビーチ”という声も。このビーチのいちばんの特徴である、無垢な白砂から由来したネーミングなのですね。名は体を表す。

2015.04.18(土)
文・撮影=古関千恵子