これぞプロヴァンス! な風景とグルメを堪能

ルシヨンに立ち並ぶピンクを帯びた壁の家々。

 翌日は、世界遺産の街アルルに向けて出発。途中、「フランスの最も美しい村」であるルシヨンやメネルブを通っていく。

 「フランスの最も美しい村」は、美しい村の景観とブランドを守るために協会が認定していて、人口が2000人以内、遺産・遺跡が2つ以上、景観を守る保護政策をきちんと行なっているなどの基準を守っている。確かに、町の中を歩いても心地よく、ここに1泊ゆっくりしたいなと思わせる雰囲気がある。

オークルの採掘所を望む。黄色の土は、濃いと赤土のようでもある。

 最初に訪れたルシヨンは、黄色の顔料オークルの産地として知られている。採掘所までの道に赤味を帯びた黄色の壁の家が並んでいて、統一感のあるかわいい町だ。

 「フランスの最も美しい村」の中でも、映画『プロヴァンスの贈りもの』の原作者である作家ピーター・メイルが暮らした村メネルブを通り、リュベロンへ。

バスケットいっぱいのトリュフ。小さいのでも3,000円近い。

 メネルブの村にほど近いレストラン「メゾン・ド・ラ・トリュフ・エ・ヴァン・デュ・リュベロン」は、11月中旬から3月までが収穫シーズンのトリュフを使った料理が自慢。デザートにまでトリュフが入って香ばしい。

焼きリンゴのデザートにもそんな高価なトリュフが。

Maison de la Truffe et du Vin du Luberon
(メゾン・ド・ラ・トリュフ・エ・ヴァン・デュ・リュベロン)

所在地 Place de l'horloge, 84560 Ménerbes
電話番号 +33-4-9072-3837
URL http://www.vin-truffe-luberon.com/

「鷺の巣村」は、急な斜面に沿って家が立ち並び、空に浮く一塊の村のように見える。

 このリュベロン地方の「フランスの最も美しい村」の中で圧巻の景観を誇るのは、斜面にびっしりと石造りの家が建ち並び「鷺の巣村」と呼ばれるゴルドの村。標高600メートル、村全体が固まって天空に浮かんでいるようにも見える。

ラヴェンダーの花を刈り取ってから、香りを抽出するまでのビデオを見たりも。

 アルルに向かう途中で、「ラヴェンダー博物館」に立ち寄る。ラヴェンダーの開花シーズンは、6月から7月の2カ月のみだが、その紫の色と香りはプロヴァンスの代名詞だといえる。

 1991年に出来た博物館は日本語のパンフレットもあって、800メートル以上の高地で育つ香り高く香水に使われるラヴェンダーと、海に近い所に生えてアロマセラピーのオイルなどを作るラヴァンディンの2種類があることなど初めて知る。

Musée de la Lavande(ラヴェンダー博物館)
所在地 276 Route de Gordes, 84220 Cabrières-d'Avignon
電話番号 +33-4-9006-0082
URL http://www.museedelalavande.com/en/

2015.04.14(火)
文・撮影=小野アムスデン道子