「一元屋」は半蔵門駅のすぐそば、麹町の小さな店がまえの和菓子屋さん。ここのきんつば(6個入り 906円)は、手みやげリストの中にぜひ加えておいていただきたい逸品です。

飾り気のない素朴な包装も、老舗の和菓子さんらしさ。

 見た目はごくごく普通のきんつばですが、ひとくち口に含むと、まずほんのり塩味を感じます。おそらく、きんつばのまわりを焼き固めている小麦粉にもかすかな塩が加えてあるのでは、と思います。

 そして、しっとりとした粒あんをかみしめると、甘みの奥にもかすかな塩味を感じます。これは小豆を炊くときの塩加減。

 この甘みと塩味のきわめつけの黄金バランスを味わえるのが、一元屋のきんつば。濃い日本茶と一緒にいただくと、至福の味わいです。小豆のおいしさをここまで生かすことのできる和菓子って、世界に自慢できる日本の文化だとつくづく思います。

2015.05.07(木)