LOVE:金沢のおいしいもの
誰にも頼まれていない勝手に金沢美食案内 Vol.3

金沢|粉

前回に続きまだまだ、勝手に続いております金沢篇です。

 今回は夜の金沢。地元の人が太鼓判を押す素敵な鉄板焼き居酒屋へ。その名も「粉」。粉ものを楽しむ店だが、店主が焼き上げてくれる鉄板焼きメニューがたいそうおいしいという。

明太子入りのだし巻き卵。瞬殺で成形&焼き上げられるテクニックも必見。

 最初の一品は明太子の卵焼き。このお店は店主手元&カウンター用の鉄板と、私たちが通された小さな座敷席のテーブル設置鉄板がある。店主手元で卵焼きが完成され、我らが鉄板で保温しながら食べるスタイル。

 地元友人が「見て! 見て!」というので店主のほうに目をやると、そこでは卵焼きショータイムが! ザーッと、しかし見事長方形に流し込まれたねぎ入りの卵液。はじに明太子を配し、両手に持ったコテでクルクルと巻いて見事な卵焼きに仕上げていく。なんとも鮮やかなテクニック! あっという間に座敷へ届けられた。

 素早い技なので、半熟トロトロの部分も♪

鳥のせせり焼き。肉を焼くメニューはほかにも多数。

 これは相当の鉄板テクニシャン! と期待に震えていると、次は「鳥せせり」。焼き鳥的なメニューも数多く並ぶが、すべてテクニシャン店主が鉄板で焼いてくれる。鳥のせせりは首部分で、複雑な食感と強い旨みが大好きな部位でワクワク。こちらは卵焼きに夢中になっていてライブを見ることはできなかったが、気づけばアルミホイルにのせられて登場。

 油がジュワジュワとしみ出て、ねぎが絡まって……LOVEである。鉄板焼きは焼き鳥よりもジュワジュワするのがいいなぁ。

2015.04.08(水)
文・撮影=北條芽以