ファミリーにもおすすめしたいビーチクラブ

狭い道を抜けた先にぱかーんと広がるファイファイ・ビーチ。(C)ファイファイ・ビーチ

 ファイファイ・ビーチはプライベート・ビーチクラブのひとつです。このビーチクラブとは、宿泊施設をもたず、レストランや各種マリンアクティビティ施設などを整え、海遊びや伝統文化に触れ合う体験ができるスポット。パブリックビーチとは異なり、申し込んだゲストのみが利用でき、そして少々行きづらい場所にあるせいか、無垢なビーチだったりします。キッズに対するケアが行き届いていることから、ファミリーにもおすすめ。こうしたビーチクラブがグアムには数カ所あります。

敷地内には古代チャモロ遺跡のラッテストーンが。文化遺産としての魅力も。

 ファイファイ・ビーチは背後を樹齢数千年ものジャングルに囲まれています。木々の合間には古代チャモロ遺跡が人目から隠されたように点在し、1974年にアメリカ政府から文化遺産に認定されているそう。

ビーチベッドの他に、カップルにおすすめなガゼボもあります。(C)ファイファイ・ビーチ

 ビーチに出ると、右手には恋人岬が海へ突き出し、人工物が目に入りません。そしてガラスのようにクリアなさざ波がビーチへ寄せては返し、静けさをたたえています。ここがタモン地区と断崖を隔てただけであることは、にわかには信じられないほど。

 ファイファイ・ビーチでゲストの拠点となるのは、木々に包まれた三角屋根のセンターハウス。ニッパ椰子の葉で屋根を葺き、釘を一本も使わずに建てられた、古代チャモロの伝統建築を踏襲した小屋で、まるで数世紀前へタイムトリップしたようなプリミティブ感。ランチやカルチャーショーの会場になります。

 過ごし方は、アクティブにスノーケリングやシーカヤックを楽しむもよし、ヤシの木陰で美しいビーチを眺めながら、読書や昼寝に耽るもよし。喧騒を忘れたひと時を味わえます。

2015.03.21(土)
文・撮影=古関千恵子