気になる世界の街角から

気になる世界の街角から

どんなときでも紅茶が飲みたい! 
英国人の情熱が生んだ驚きのマグカップ

王立園芸協会のイベント
「シークレット・ガーデン・サンデーズ」で発見

 ヴィクトリア地区にある王立園芸協会(RHS=Royal Horticultural Society)では、年に数回、「RHS Secret Garden Sundays」というイベントを行っています。園芸協会らしく、プラントや植物の種、切り花などのストール(お店)はもちろんですが、そのほかにも小規模な生産者による食品やプロダクト、クラフト商品などのストールが並びます。実際に生産者から品物に関する話を聞いて、試食したり、商品を手に取ったりしてから購入できるのも、このイベントの楽しいところです。

王立園芸協会の「シークレット・ガーデン・サンデーズ」イベント会場。生産者と消費者が和気あいあいと言葉を交わせるイベントです。
イベント会場には、天然素材でシルクスカーフを染めるワークショップなどもありました。

 そのなかで、思わず立ち止まってじっと見てしまったのが、ぐらぐらと揺れる装置の上に、置かれたマグカップ。しかもなみなみと水が入っているのに、振動に合わせて揺れるだけで、こぼれる気配もないのです。この揺れても倒れないマグカップ「COLLARI」を制作したナイジェル・ナイトさんご本人が、この日会場にいらしたので、お話を伺いました。

左:COLLARIのスタンドには「揺らしてもこぼれない」という実験のための装置が。
右:こんなに揺らしても中に入っている液体はこぼれないというそのワケは……。

 もともとエンジニアのバックグラウンドをもつナイジェルさんが、このアイデアを思いついたのは、愛犬の散歩をしていたときのこと。朝6時の散歩のとき、英国人らしく散歩をしながら、朝の紅茶が飲めたらいいなぁと思ったものの、散歩に適したマグカップがない。どんな角度で持ってもこぼれず、しかも、重すぎないマグ。プラスチックや金属製のカップは紅茶を飲んだ気にならない(さすが英国人です)から、やはり陶器のマグがいい。そんな発想から生まれたのが、このユニークなかたちのマグ「COLLARI」なのだそう。

ダッシュボードのシリコンのコースターの上に置かれたCOLLARIのマグカップは、荒っぽい運転にも動じることなく、なかのお茶もこぼれない、というテスト映像。
クルマのなかでも、カップホルダーは不要。

 丈夫なうえに軽く、手に持ったときに熱すぎず冷たすぎず、という質感にもこだわり、最上級のファイン・チャイナを英国の陶器産業の里、ストーク・オン・トレントで製作。犬の散歩はもちろんのこと、ガーデニングやピクニックの際に、またクルマのダッシュボードに置いても安全なマグカップが生まれました。

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2015.03.16(月)

文・撮影=安田和代(KRess Europe)

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