ベトナム伝統のフルーツスムージー

 マンゴー、パパイヤ、バナナにドラゴンフルーツ。市場でもスーパーでも、ベトナムでは色鮮やかなフルーツがたくさん売られています。特に南部のホーチミン市では、南国の日差しを吸収した甘みたっぷりのフルーツが数多くそろい、美しいディスプレイは、見ているだけでもなんだか楽しくさせてくれます。

色鮮やかなシントーの数々。

 そんなフルーツの美味しさをベトナムで思う存分楽しみたいなら、やっぱりスムージーがいちばん。ベトナム語でビタミンを意味する「シントー(Sinh To)」という名のスムージーは、ミキサーにカットしたフルーツと練乳(または砂糖)、クラッシュアイスを入れて混ぜ合わせたもので、日本のものとは比べものにならないほどの濃厚な味。さらに暑い日にはそのキーンとした冷たさが、一気に疲れを吹き飛ばしてくれます。

パッションフルーツのシントーはほどよい酸味が爽やか。

 ベトナムの飲みものといえばコーヒーが有名ですが、このシントーも屋台でよく売られている定番ドリンク。使用するフルーツは、単品から2~3種のミックスまでお好みでオーダーでき、それでいて屋台だと1杯2万ドン(約100円)ほどという安さ。街歩きの休憩や食後などのブレイクタイムに、どの組み合わせが美味しいか探してみるのも楽しいかもしれません。

市場に山と積まれたフルーツ。
シントーを売る路地裏の屋台。

文・撮影=杉田憲昭