趣向を凝らしたエクスカーションの数々

こんな感じでスピードボートであっという間に接岸。

 船の極上ファシリティと格別サービスを考えると、降りなくてもいいじゃんとすら言い出すゲストも居たらしいが、エクスカーションの準備もおさおさ怠りない。スピードボートでピューッと接岸上陸。シェフと市場に出かけたり、伝統工芸を見学したり、川沿いの農家の暮らしをのぞいたりなど、さまざまな趣向でゲストを楽しませてくれる。

 リバークルーズはオーシャンクルーズと違い、川の水位によってフレキシブルに接岸できるので、天候によって船に軟禁されることもなく、まったりと気分に応じて上陸できる感じがアジア的ともいえそうだ。

左:ゲストのご要望にお応えし、市内サイクリングを敢行すべく自転車をご用意。現地調達でなく、船から陸揚げというのがスゴい。
右:浸水林に向かう途中に見かけたハスの花。浸水林には、さらに薄い地元のボートで出かける。

 中でもこだわりのあるのが、自転車。本船に積み込んだ自転車を陸揚げし、市内をサイクリングしながら回れるエクスカーション。これにはとくに欧米人が大喜びで、ハシャイでいたという。もちろん、自転車を自分で漕ぎたくない人用にも乗り物の用意はあるとのこと。

左:メコンに浮かぶ「シルクの島」で、伝統の機織り見学。この緻密な織り柄は、やはりアジアよね。
右:カンボジア料理の揚げ春巻きに世界遺産の名前「アンコール」のビール。揚げ春巻きよりも生が好きな友人も、これはおいしかったとのこと。

 ほかにも浸水林を探索して、70種類いるといわれる鳥を観察したり、珍しい亀を探すというもの。僧院まで軽いトレッキングをして、僧侶たちを訪問するというものも。まぁ、とにかく飽きることだけは絶対ナイという感じで、最後、プノンペンで王宮と銀寺、国立博物館を見学して終了とのこと。

左:プノンペンの王宮。敷地内には現国王も住んでいるとか。
右:王宮の中にあるストゥーパ。これは仏塔ではなく、王家の墓らしい。

 アジアのお楽しみを満載したメコンクルーズは、ちょっと別の視点で楽しめるアジアとしてとってもオススメのよう。ちなみに、クルーズのお値段は、3泊プランで3,315USドル~。7泊プランだと7,735USドルだ。

アクア・エクスペディションズ
電話番号 03-5405-9213
URL http://www.icmjapan.co.jp/aqua/

大沢さつき(おおさわ さつき)
大好きなホテル:LAPA PALACE@リスボン
大好きなレストラン:TORRE DEL SARACINO@ソレント
感動した旅:フィリピンのパラワン島ボートダイビング、ボツワナのサファリクルーズ、ムーティ指揮カラヤン没後10周年追悼ヴェルディ「レクイエム」@ウィーン楽友協会
今行きたい場所:マチュピチュ

Column

トラベルライターの旅のデジカメ虫干しノート

大都会から秘境まで、世界中を旅してきた女性トラベルライターたちが、デジカメのメモリーの奥に眠らせたまま未公開だった小ネタをお蔵出し。地球は驚きと笑いに満ちている!

2015.02.03(火)
文=大沢さつき
撮影=YUKI