各地のうまいものが集まるアンテナショップで脱・マンネリ鍋!

 日本各地のお国自慢食材が揃う各ショップで、野菜や肉・魚、スープやタレはもちろん、シメのご飯や麺、お酒やデザートまで、鍋パーティーに欠かせない日本各地のご当地食材を徹底リサーチ。この冬は、東京にいながらにして日本のおいしいもので鍋パーティーを!

 2014年9月28日、JR新橋駅銀座口にオープンした鳥取・岡山県のおいしいものが集まる「とっとり・おかやま新橋館」。こちらでは、12月上旬から「鍋コーナー」と題した冷蔵ケースを設置。この中に、入荷した先から売れていく食材があります。それが、冬の海鮮食材の王様ともいえる松葉がに。この松葉がにをメインに鍋を楽しむための県産食材を、鳥取県出身の店長瀬尾泰弘さんに教えてもらいました。

◆ メイン

松葉がに(4,630円)。鳥取県最大の漁港・境港は、紅ずわいがにの水揚げ日本一。甲羅の黒い斑点はカニビルの卵嚢(のう)。数が多いほど脱皮後の期間が長く、身がつまっているといわれています。

 県を代表する冬の味覚といえば、「松葉がに」。山陰地方では、ずわいがにの成長した雄を「松葉がに」と呼びます。たっぷり詰まった身と、淡白なうま味が身上。焼いてもゆでても、おいしくいただけますが、だしに溶け出すかにの風味がたまらない「かにすき」ははずせません。うまみがギュッと詰まったかにみそも、お酒がすすみます。

◆ 野菜

鍋コーナーの野菜は鳥取県倉吉市産。鳥取県北栄町産のとろろ芋「ねばりっこ」(写真右)はカット販売に対応しています(100g200円)。

「とっとり・おかやま新橋館」では、野菜の販売にも積極的。鍋コーナーには白菜、春菊、しいたけ、長ねぎ、そして「かぶ」もありました。東京では鍋ものにかぶは入れませんが、鳥取県では普通とのこと。「ただし煮過ぎると溶けるので、早めに引き上げてください」(瀬尾店長)。鍋用の野菜は店長の出身地、倉吉市で採れた新鮮なものばかりです。

◆ だし

天然本まぐろ魚醤「ぎょ」(150ml)500円。

 ショップで扱う唯一の鳥取県産だし調味料は、2012年に商品化されたニューフェイス。日本で初めて、まぐろの内臓からつくられた魚醤なんだそう。うまみ成分であるアミノ酸を豊富に含み(同じ魚醤であるナンプラーの3倍!)、火を通せば香ばしく、煮込めばコクと風味が増すそうです。お鍋にぜひ使ってみましょう。

◆シメ

ねばりもち(7個入り)300円/関西エリアの鳥取は「丸もち」文化です。

 鳥取ではお雑煮にも鍋にも「丸もち」を使います。こちらは鳥取を代表する米どころ、日南町産のヒメノモチを使用した杵つき丸もち。その名の通りよくねばり、コシがあって、煮くずれしないのが特徴です。お鍋のシメにもぴったり!

2015.01.20(火)
文・撮影=中津川詔子