マーク・トウェインやボードレールもこの島を絶賛

19世紀の詩人や文豪たちの心をひきつけたモーリシャス。マーク・トウェインが残した言葉はインパクト大!

 19世紀の欧米の詩人や作家たちの多くも、この島に訪れ、美しさをたたえました。シャルル・ボードレールはリーフに砕ける波を見て「この島はレースに縁取られている」と。作家マーク・トウェインはさらに熱烈で、「神は最初にモーリシャスを創造し、それを模倣して天国を造った」。この言葉はご当地のラム酒「グリーン・アイランド」のラベルに記されています。

モーリシャスにリゾートが登場したのは1970年代のこと。セレブ・リゾーターの憧れの島です。

 文豪にここまで言わしめる、美しきモーリシャス。

 その魅力は、山と海の調和にあるのではないでしょうか。島の内陸部には最高峰で828メートルとさほど高くはないものの、いくつかの山脈が走っています。その山容がどれも個性的。“三人姉妹”という名前の寄り添う3座の山や、一本指を突き立てたような山塊、ごっつい岩山、見る角度で印象も変わります。

様々な鉱物が大気に触れ、風雨にさらされ、七色に変色した土地、シャマレル。

 南西部のブラックリバー渓谷は、空気遠近法のように遠くまで尾根が続く名勝。ここには鉱物が風雨で七色に変色した不思議な大地や、落差100メートルの白糸のような滝、この島の最高峰を望む展望台があり、小さな島ながら変化に富んだ豊かな自然に溢れていることがわかるスポットです。

2014.12.20(土)
文・撮影=古関千恵子