神秘的な洞窟の中でスノーケリングを

シアン・カーン生物圏保護区にはラグーンや水路、湿地帯など、様々な環境が揃っています。

 そして世界遺産でもあるシアン・カーン生物圏保護区も、ユニークな体験ができるスポットです。ボートで2つの広大なラグーンを超えた先にある、紀元前300年に交易のためにマヤ人が造った水路がハイライト。ジャングルの合間を走る水路を、ライフガードをおむつのように逆さに着用した身体ひとつで、流されるのです。太陽光で温められた水温は心地よく、周囲のジャングルの景色が移り変わる中をゆらりゆらりと浮遊する新感覚の水遊び。温泉気分の流れる天然プールという感じでしょうか。

澄んだ水をたたえたグラン・セノーテ。洞窟の入り口付近でスノーケリングを。さらに奥へと進む本格的なケーブ・ダイブも体験できます。

 石灰岩質のユカタン半島の地下には、水を満たした洞窟がアリの巣のように走っています。地表が陥没し、ぽっかりと洞窟が口を開いた場所は“セノーテ”(泉)と呼ばれ、マヤの人々にとっては聖なる地。そのひとつ、グラン・セノーテではスノーケリングで神秘的な洞窟体験ができます。ひんやりとした音のない水の中、幾本も鍾乳石が垂れ下がっている風景はミステリアス感もひときわです。

かわいいレストランや隠れ家系ブティックホテルもあるトゥルム。この界隈はビーチタウンならではのカジュアルな雰囲気。

 カリブ海に面したマヤ文明最後の遺跡、マヤ人が築いた水路のドリフト、聖なるセノーテのスノーケリング……。リビエラマヤでは、マヤ文明の水にまつわる一風変わった体験が、印象深く心に刻まれることでしょう。

リビエラマヤ
●アクセス メキシコのカンクン国際空港から車で約45分~1時間
●おすすめステイ先 ヴァイスロイ・リビエラ・マヤ
URL http://www.viceroyhotelsandresorts.com/en/rivieramaya

古関千恵子 (こせき ちえこ)
リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること1/5世紀あまり。世界各国のビーチを紹介する「世界のビーチガイド」で、日々ニュースを発信中。
「世界のビーチガイド」 http://www.world-beach-guide.com/

 

Column

古関千恵子の世界極楽ビーチ百景

一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!

2014.11.29(土)
文・撮影=古関千恵子