#033 Molokai Island
モロカイ島(ハワイ)

オアフとマウイの間に浮かぶ“月の女神の息子”

カウナカカイのメインストリート。夜9時にはほとんどの店がクローズしてしまいますが、深夜にできたてのパンを求めて行列ができたりもします。

 ハワイ諸島の中でも、“最もハワイらしい”と目されるモロカイ島。その理由のひとつには、人口の半数以上をネイティブ・ハワイアンが占め、そのうちの3割が代々この島で家系を受け継ぐ人たちであることがあげられるでしょう。加えて、外界からの開発を拒み、昔から変わらない、いわば、ハワイの神々が主役だった頃の島の姿を留めていることも、ハワイらしいと感じる理由の一端かもしれません。

東西約61キロ、南北約16キロの細長い島。東部と西部を結ぶのは、マウナロア・ハイウェイとカメハメハ5・ハイウェイ。名前は違いますが、一本道です。信号が島内にひとつもありません。

 伝説によると、モロカイ島は月の女神ヒナの息子なのだそうです。

 ハワイの女神の多くがそうですが、心やさしくも、ちょっぴり気まぐれなヒナ。島に不漁が続くと、海上の一カ所に涙の雨を降らし、大きな虹をかける。漁師たちはそれを目指して船で行けば、豊漁が約束されていたのだそう。一方、ヒナの気分を損ねると、大雨や津波を起こしてしまう。少々、やりすぎなところも!?

キアヴェの林を抜けると、一直線に金色のビーチが約5キロも続く、パポハクビーチ。

2014.11.22(土)
文・撮影=古関千恵子