世界でいちばん幸せが生まれる"朝食"の時間を充実させるための部屋作りのアイデアをたっぷりとご紹介。幸せスパイラルが生まれる、おいしい"朝"をどうぞ、召し上がれ!

»第1回 日本中からおいしい幸せが届く部屋
»第3回 幸せの物語が生まれる、フレームの部屋

パリのエスプリが薫る、心地よい部屋

 フレンチ系インテリアショップ 「オルネ ド フォイユ」オーナー、谷あきらさんのGood Morning Room! をご紹介。

谷あきらさん
occupation 「オルネ ド フォイユ」オーナー
address 神奈川県・鎌倉市
today's breakfast トースト・ヨーグルト・フルーツ・コーヒー

フランスの年代物テーブル&チェアなどアンティークをほどよく配したダイニングスペース。緑がいっぱいのサンルーム脇に配したアイアンシェルフで、まるで置物かと見まごうのは愛猫のケイトちゃん。

 窓の向こうに広がるのは鎌倉の海。リビングの壁は珪藻土を塗った上に年代を感じさせるようにリメイクし、床も張り替えたりと少しずつ手を加えて自分好みの表情に。そんなシャビーシックな空間から谷あきらさんの朝は始まる。

 家族より少しだけゆっくりめに起きて、2階の寝室から下りてくるころにはコーヒーと焼きたてパンのいい香り。

「コーヒーは大好きで一日に何杯も飲みます。パンは時間があるときは妻の手作りですが、僕が食卓につくころには息子がきれいに平らげて、香りしか残っていないことも(笑)」

谷さんの朝食は、ほぼ毎日パンとフルーツとコーヒー。10年来使いつづけているアスティエの器に、小ぶりで繊細なデザインのアンティークのカトラリー。バターケースは「食卓に出しておいても溶けにくい」という、野田琺瑯を愛用。

 フランスのアンティークテーブルには、アスティエ・ド・ヴィラットの皿など愛用品が並ぶ。

「普通のトーストをのせるだけでも不思議とおいしそうに見える。そして朝に欠かせないのは花と音楽。市場で買ったなにげない花でも気分を豊かにしてくれるし、音楽は朝のテンションを上げてくれる。フランスのインターネットラジオをよく聴いています」

かつて暮らしたパリを思わせる、五感で味わう朝食風景と言えそう。

2014.10.09(木)
text:Nobuko Sasaki
photographs:Shinsaku Kato

CREA 2014年11月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

朝食のおいしい部屋

CREA 2014年11月号

Good Morning Room!
朝食のおいしい部屋

定価780円