50カ所以上のビーチを日替わりで巡るのも楽しい

日本でもコンピレーションアルバムが購入できる、人気カフェ「カフェ・デル・マール」前。サンセットに合わせた選曲も粋。そのせいか、この人だかり!

 イビサ島の周囲には50カ所以上のビーチがあり、レンガ色の岩山に守られた入江もあれば、緑に包まれた隠れ家的な浜辺、沖に浮かぶ岩の小島が景観のアクセントになった湾など、雰囲気も様々。ビーチを日替わりで巡るのも、大きな楽しみです。

 そしてビーチで過ごしている時間も、地中海を前にビールを飲みながら、「今夜、どこのクラブへ行く?」と夜の計画を練りつつ、だらだら、だらだら。昼間はビーチでビール、夜はクラブ、あまりにも自堕落な自分に対して、時折芽生える罪悪感の種をビールでぐびりと飲みくだし、「日本に帰ったら、がんばる!」と言い聞かせたりして。とにかく、日々パワフルに遊ぶのです。

 ある年、9月30日に帰国のため空港へ向かうタクシーに乗った際、ドライバーのおじいさんが「明日からこの島もさみしくなるよ」とぼそり。ほとんどのクラブ・イベントが夏の終わりとともに終焉を迎えるのです。

海抜180メートルから見下ろす地中海の絶景が自慢のリゾート、アシェンダ・ナ・シャメナ。夜遊び目的というよりも、リゾート滞在に主眼を置いた旅におすすめ。(C) アシェンダ・ナ・シャメナ

 けれど、イビサ島にはパーティー以外にも、豊かな自然を満喫できるステイ・スタイルが豊富です。アグリツーリズモなお宿や地中海を一望にする断崖に立つ眺望抜群のリゾート、隔絶の地に立つデザイン系プチリゾートなど、実にバラエティ豊か。

 パーティー目当てならホテル・エル・パチャなど、イビサ・タウン周辺のステイ先が便利。また、島の自然美を満喫するならば、アシェンダ・ナ・シャメナもおすすめです。つまり、クラバーのみならず、リゾーターの旅先としてもアリ! そして島の自然美は夏に限ることなく、通年変わりはありません。

イビサ島
アクセス ヨーロッパ諸都市で乗り継ぎ、イビサ島へ。ちなみにバルセロナからは空路約40分。
おすすめリゾート エル・ホテル・パチャ
URL http://www.elhotelpacha.com/

古関千恵子 (こせき ちえこ)
リゾートやダイビング、エコなど海にまつわる出来事にフォーカスしたビーチライター。“仕事でビーチへ、締め切り明けもビーチへ”をループすること1/5世紀あまり。世界各国のビーチを紹介する「世界のビーチガイド」で、日々ニュースを発信中。
「世界のビーチガイド」 http://www.world-beach-guide.com/

 

Column

古関千恵子の世界極楽ビーチ百景

一口でビーチと言っても、タイプはさまざま。この広い世界に同じ風景は一つとして存在しないし、何と言っても地球の7割は海。つまり、その数は無尽蔵ってこと? 今まで津々浦々の海岸を訪れてきたビーチライター・古関千恵子さんが、至福のビーチを厳選してご紹介します!

2014.07.05(土)
文・撮影=古関千恵子