[特別連載] 2014年 最旬ハワイグルメ vol.05
 本連載を執筆する、ハワイ在住のお洒落コーディネーター工藤まやさんに「この夏行くべきレストランベスト10」を選んでもらいました。今回紹介するのは、本店は1947年にハワイ・ワイパフに創業したという、老舗レストランHighway Inn(ハイウェイ・イン)。3代目のモニカさんがカカアコのお店を切り盛りします。

1947年創業、ワイパフに本店を持つ「ハイウェイ・イン」

オープンキッチンでは地元野菜を下ごしらえするのに忙しいコックさんたちが働いています。

 ファミリー経営のお店って、どうしてこんなに居心地がいいのでしょう。常連さんとお店の人のやり取りを見ているだけでハッピーになれます。その歴史が長ければ長いほどおいしいものを介しての関係は確固たるものになり、他人でさえも家族のように受け入れてくれる、器の大きなお店になっていくのかな。

創業者のSeiichiさんとNancyさんご夫妻。店の片隅でいまも見守ります。

 1947年創業の、ワイパフに本店を持つ「ハイウェイ・イン」もそんな一軒。日系人のSeiichi Toguchi(セイイチ トグチ)さんがはじめた、ハワイアンフードとアメリカンフードのレストランです。

 Seiichiさんは第二次世界大戦の頃に、日系人収容所でコックとして働き、収容所で辛い生活をしていた日系人たちの心の支えになったという経歴の持ち主。レストランをオープンしてからは、当時ワイパフにあったサトウキビ工場の工員たちのお昼をあずかる人気店として、オアフ中で知らない人がいないほど有名になります。

 現在は息子のボビーさんが2代目としてワイパフ店を切り盛りし、孫のモニカさんが2013年10月、カカアコのロケーションにオープンしました。私はワイパフまでわざわざ食べにいくほどのファンだったので、本当に嬉しい!

左:薄いグリーンと白、木目の組み合わせがプランテーションスタイルで、なんともほのぼの。バーカウンターでは生の地ビールもいただけます。
右:サトウキビ工場の長い煙突が遠くに見える、1960年代のワイパフの様子が写った写真、この坂道を工員たちは歩いておりてきてハイウェイ・インに通ったそう。

 薄いグリーンを基調にした店は、プランテーションハウスをイメージしたような作りで、シンプルなのに今っぽくておしゃれ。店内のオープンキッチンは清潔感にあふれ、バーカウンターもあって、朝から夜まで営業しているのでウォークインでふらっと立ち寄れます。

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2014.07.12(土)
文・撮影=工藤まや