今や世界各地の料理が楽しめるといわれる東京。

 食を提供する場に魅せられた料理人たちが、それぞれの思いを抱えて日々“おいしい”を追求中。ライブ感溢れる料理、お店の設え、それらを創り出す料理人の愛ある結晶を一刻も早く味わって!

» 第1回 パリの自然派ワインバー姉妹店 目黒「le verre volé à Tokyo」
» 第2回 京野菜とワインと食後酒 代々木上原「Kyoya Cucina Italiana」
» 第4回 カフェ風空間でクラシック中華を 神楽坂「中国菜 膳楽房」
» 第5回 居心地も最高の直球ビストロ 西麻布「Le Bouton」

Anis (アニス)

締めのサラダ。5,500円コースより。どの料理も無駄な油や調味料を使わず軽やか。翌朝の身体が清々しい。

手をかけた本格派の美味を
お客参加型スタイルで

ソムリエ・山下公博さんが選ぶのは、料理の繊細さに添うフランス産。

 小さな厨房を囲むコの字カウンター。シートの向こうはすぐ路上のテラス席。お客と料理人、初台という町がすべてシームレスなのが、ここ「Anis」。銀座「ラール・エ・ラ・マニエール」シェフを経て昨年独立した清水将さんの店だ。「お客さまの声、呼吸、表情、その反応すべてを感じなければ、料理人は行き詰まる」。そこで生まれたのがお客参加型スタイルだ。あえてボウルに盛り付け、お客自身が取り分ける締めのサラダはその一例。カジュアルに見えて、厨房に4人必要なほど実は手をかけた美味に出合えばきっと、“笑顔で参加”したくなる。

左:うさぎの背肉、グリーンピース、マンゴー。肉の火入れは師匠のアラン・パッサール仕込み。
右:テラス席。

Anis (アニス)
所在地 東京都渋谷区初台1-9-7 1階
電話番号 03-6276-0026
URL http://restaurant-anis.jp/
営業時間 11:30~14:30、18:00~23:30
定休日 月曜日、第2日曜日 
席数 カウンター9 、テーブル8 、テラス8
予約 可
カード 可 
予算 コース5,500円~、グラスワイン1,000円~、ボトルワイン5,000円~

2014.05.11(日)
文=木原美芽
撮影=日置武晴

CREA 2014年6月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

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