ユーロスターの発着駅周辺エリアが続々と進化中

Drink, Shop & Doの外観。お隣は新しくできた系列のテイクアウトのコーヒー屋さんです。

 ヨーロッパ大陸とロンドンを結ぶ電車、ユーロスターの発着駅セント・パンクラス周辺のキングズ・クロスは、数年前から新しいレストランやショップが集まりつつあるエリアです。

 このキングズ・クロス・エリアにあるユニークなスポットが、「Drink, Shop & Do」です。店内に入ると、ヴィンテージのテーブルがふたつ。細長いショップには、おしゃれな小物やスイーツ、クラフト用品など、小さくてかわいいものがたくさんあります。

ショップでは、文具やアクセサリーなど小さくてかわいいものが多数売られています。クラフト系のイベントがあるだけに、毛糸やリボンなどの材料も販売されています。

 ショップの奥にある階段を数段上ると、さらにヴィンテージのテーブルがずらり。立派なティールームが広がります。テーブルやチェアといった家具だけでなく、ティーポットやカップ、ソーサーなど、すべてがヴィンテージ。店内にあるものは、すべて売り物とのことなので、食器類や家具、テーブルクロスまで、希望の場合は購入が可能です。カウンターには、ボリュームのあるケーキが各種揃えられていて、週末にはここでアフタヌーン・ティーも楽しめるのです。

お茶を飲めるテーブルまで用意されたショップの内観。奥は広々としたティールームです。

 かわいい雑貨屋さん兼ティールーム、というだけでも十分魅力的なのですが、ショップから地下に通じる階段を下りると、そこにはさらにダンスフロアのあるバーが。金曜日と土曜日には、往年のダンスナンバーをかけて、大人のディスコが展開されます。

左:地下の階段を下りたところにあるバー。
右:金曜日と土曜日の夜は大盛況のダンス・ナイトです。

 その名前のとおり、お茶やお酒が飲めて(Drink)、買い物ができて(Shop)、そしてなんといってもユニークなのが「Do」の部分です。毎日のようにさまざまなイベントが開催されているのですが、編みものやシルクプリントといったクラフトから、ダンス教室、お酒を飲みながらレゴブロックでひたすらロボットをつくる夕べ、「リッチティー」(日本のマリービスケットのような丸いプレーンなビスケット)に、アイシングでライオネル・リッチーの顔を描くコンテスト「ライオネル・リッチティー」など、童心に返って真剣に遊べる企画が盛りだくさん。客層は20~50歳の働く大人たちで、男女比は6対4の割合で女性が若干多いそう。また、一番人気のイベントは、粘土遊び、ミュージカルビンゴ、レゴロボットとのこと。

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文・撮影=安田和代(KRess Europe)