おしゃれカフェのオーナーが展開する3つのデザインホテル

The House Hotel Nişantaşiのラウンジ。セレブなお宅の居間に通されたかのごとく。(C) The House Hotel

 イスタンブールの街歩きをしていると「The House Café」というカフェがよく目につく。すっきりモダンなインテリアが特徴で、2002年にオープンして以来瞬く間に人気を博し、今や11軒の支店を持つ。このおしゃれカフェのオーナーが、デザイナーズホテルをイスタンブールに3つ展開している。その名も「The House Hotel」で、カフェ同様、オートバン社によるインテリアデザインだ。

The House Hotel Nişantaşiのスぺリアールーム。空間の使い方が絶妙。(C) The House Hotel

 このホテルのコンセプトは、カフェ同様「おうちでくつろぐような感覚で過ごせる場所」。人気のポイントはやはりホテルの秀逸なインテリアで、お洒落でリュクスな雰囲気ながらも、ゆったりとした時間の流れが感じられる空間だ。イスタンブールを代表する3つのエリア、ニシャンタシュ・オルタキョイ・チュクルジュマに位置し、それぞれに独自の味わいがある。

The House Hotel Bosphorus外観。目の前がボスポラス海峡船着き場、というぜいたく。(C) The House Hotel

 例えばショッピングが好きで、賑やかな雰囲気を味わいたい人にはニシャンタシュがおススメ。ニシャンタシュは日本で言えば銀座的エリアだが、「The House Hotel Nişantaşi(ニシャンタシュ)」はプラダのショップのど真ん中に入口がある。2階にあるラウンジは窓が大きく光がたっぷり差し込み、ゆったりとしたソファと白い書籍棚がカフェか自宅にいるような錯覚に陥らせる。

The House Hotel Bosphorusのラウンジ。ボスポラス海峡の対岸は、アジア側だ。(C) The House Hotel

 ロマンチックな雰囲気を感じたい人には、オルタキョイに位置する「The House Hotel Bosphorus(ボスポラス)」がいいだろう。イスタンブールのデートスポット、オルタキョイの海沿いに立つこのホテルのラウンジからは、ボスポラス海峡とボスポラス大橋、そしてオルタキョイモスクという絶景3点セットが拝める。1階はレセプションの隣にはThe House Caféがあり、ホテルから直接カフェに入ることができる。

<次のページ> 外国人居住区だった頃の面影を残すチュクルジュマ

文・撮影=安尾亜紀