ケープタウンの名物になった異国の料理

 さまざまな民族や国の料理が共存する南アフリカの中でも、もっとも知られているものといえば、ケープマレー料理だ。ケープマレーとは、17世紀ごろに、オランダ人の入植者によってインドネシアやマレーシアから連れてこられた人々の末裔のこと。アジアやアフリカ、ヨーロッパの食材を融合して生まれたケープマレー料理は、今やケープタウンの定番料理ともなっている。

スパイスが香るケープマレー料理

 このケープマレー料理を、研究家に習うツアープログラム「ケープマレー・クッキング・サファリ」が外国人旅行者の間で人気だという。訪問先は、ボカープ地区に住むアミナさん宅。ボカープ地区は、ケープマレーの人たちが多く暮らす住宅街。イエローやパープル、ペパーミントグリーンなどポップな色の家が建ち並ぶ、まるでテーマパークのような一画だ。

テーマパークに迷い込んだかのようなボカープ地区は、ちょっとした観光地

 鮮やかなオリーブ色の壁が可愛らしいアミナさんの自宅には、マレー系のインテリアが飾られ、異国情緒たっぷり。ところが、話す言葉は、家庭内でも英語だけ。ケープタウンで生まれ育ったアミナさんも家族も、普段は英語を話すのだという。簡単な英会話ができれば、料理レッスンは十分に楽しめるだろう。

 料理教室は、スパイスや調味料など必要な食材の買い出しから始まる。ただの旅行ではなかなか訪れることのないスパイス専門店も興味深い。この日のメニューは、サモサ(茹でて潰したジャガイモをスパイスで味つけし、小麦粉で作った皮で包み揚げたもの)や、地元で獲れる新鮮なシーフードを使ったカレー、マレー風揚げパンのロティなど。

ヨーロピアンとアジアがミックスした独特の風味がケープマレー料理の特徴

 スパイスの配合のしかたやサモサの包み方、ロティのこね方などを教わりながら、アミナさんと一緒に料理をする。食材の切り方から盛り付けまで、こと細かに世話を焼いてくれるアミナさん。ケープマレー系の女性は人をもてなすことが大好きだからこそ、彼らの家庭の味が一般に広まったのだという逸話も頷ける。

料理研究家のアミナさんにならって、ケープマレー料理を手作り

クッキングサファリ
URL http://www.bokaapcookingtour.co.za/index.html

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2013.12.31(火)