亡き母の故郷を訪れたヒロインが、町の人々との交流をとおして母の知られざる一面に触れていく、堀北真希主演のハートウォーミングな感動作『麦子さんと』。『純喫茶磯辺』『さんかく』など独特なセンスで注目を浴び、本作で構想7年の夢を実現させた吉田恵輔監督が“映画監督”への想いを語る。

物心ついたときから、将来の夢は映画監督のみ!

――幼いときはジャッキー・チェンと『グレムリン』が好きだったという吉田監督ですが、“映画監督”を目指そうと思ったのは、かなり早かったんですよね?

 特に記憶がないんですけど、物心ついたときから両親に「映画監督になりたい」って言っていたようなんですよ。TVの映画番組で、高島忠夫さんや淀川長治さんから“映画監督”という言葉を聞いたのがきっかけだと思うんですけど、それ以外の職業、たとえばスポーツ選手とか目指そうなんて思ったこともなかった。ずっと“映画監督”。それで、小学生のときには理解できないながらも、図書館で「映画監督になるための本」を借りていましたね。

――とはいえ、高校を卒業するまで、特に専門的な勉強はしてないんですよね。

 中学生になったときに、「映画監督になる勉強は高校を卒業してから始めればいい」と勝手に決めたから。私生活が芸の肥やしというか、映画監督になるために役立つものと勝手に決めつけて、高校生までは友達と悪いことしたり、遊んでいたほうが後々、創作意欲に繋がるんじゃないかと。そんな言い訳をして、単に学校の勉強から逃げていただけなんですけどね(笑)。

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2013.12.14(土)
text:Hibiki Kurei
photographs:Mami Yamada

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