歴史的建造物で温泉に浸る

スパヴィレッジのアトリウムの温泉プール

 イングランド西部、世界遺産にも登録されているバース。18世紀のジョージ王朝様式の建造物が数多く残り、観光地として、また温泉の湧き出る保養地として昔から多くの旅人に人気の都市である。

 この都市の中心地に、2014年春、スパ設備を完備したクラシックホテル「ザ・ゲインズボロ・バース・スパ」がオープンする。天然温泉施設を備えたイングランドで唯一の宿泊施設となる。

 このホテルの建物には歴史がある。1824年、世界的に知られる建築家のジョン・ピンチ氏が、ユナイテッド・ホスピタル(現在のロイヤル・ユナイテッド・ホスピタル)として建築。その後1932年に病院が移転し、2005年まではバース大学(現在のシティ・オブ・バース大学)として利用されていた。その歴史的建造物が再開発され、スパホテルとして生まれ変わった。3棟からなる建物には、第2種指定建造物(イングランドの法律によって、特に重要で学術上の意義もあり、保護すべきと指定された建造物のこと)に認定されたジョージ王朝風のファサードが残されるなど、18世紀の趣を感じるデザインだ。

 オープンに際し、本館となるゲインズ・ボロ・ビルディングを改装したほか、ローワー・ボロ・ウォールズ通りに面した新館を建築。また隣接する17世紀の建造物を改修し、トンネルを通じて本館に直結する別館ベロッツを開業する。

 内装は、ホテルデザインに定評があり、ザ・カーライル・ア・ローズウッド・ホテル(ニューヨーク)やドーチェスターホテル(ロンドン)などで数々の受賞歴を誇る、ニューヨークの設計事務所シャンパリモーが担当。

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