前回の「大人のおしゃれ再入門ーマインドチェンジ篇ー」で大人のおしゃれ目線がつかめたところで、今回は実践篇。無理なく楽しく取り組める石村さんのやり方を参考に、自分らしい大人スタイルの転換にトライしてみて! 

ポイントは「知る、実行する、工夫する」

カルダンのプルオーバーは、30年の年季もの。ものすごくあったかいけれど脱ぎ着のしにくさが泣きどころ。前開きのジャケットに手直しする予定です

 これから「大人のおしゃれ」へ転換します、という方のために、わたしなりのアプローチのコツをちょこっとアドバイスします。体つきや好き嫌いは人によりけりでしょうが、どんな人にも、「知る、実行する、工夫する」この3つがポイントになると思います。 

 まず「知る」べきは、若いときと少し違ってきている、自分の好み。具体的にこうなりたいスタイルや、まねたいコーディネートを客観的にリサーチするのです。わたしがやってきたのは、もう習性になっているけれど、仕事先、街のカフェや電車のなか、旅先での、おしゃれさんウォッチング。「ええねぇ~!」を心のなかで連発しながら、できるだけさりげない目線で(感じよくね)着こなしを観察します。

 とりわけ、これステキ! をみつけたら、手帖のすみっこにメモ。「黄色のスカートにグレーのタイツ、色あわせ◎」/「サーモンピンクのニットは、肌がきれいにみえる」という具合に、書いて心に留めておくのです。

 それから、拾い集めたアイデアやテイストを「実行」。自分に応用して、あれこれ試して着てみましょう。服を買ってまるごとなぞるなんて不経済ですから、昔の服をリメイクしたり、手持ちのもので雰囲気を近づけてみればいいのです。約束事は、「こういうのは似合わない」という思いこみはハズすこと。まわりの人から「似合うね」と褒められたら聞く耳を持たなきゃ損ですよ(とくに男性の意見は、ずばっと芯をついてることが多い気がします)。

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2013.10.14(月)
text:Reiko Oishi