2種類の動物の共通点と差異にフォーカスを当てる

岩合光昭さんは1950年東京都生まれ。19歳の時に訪れたガラパゴス諸島の自然の驚異に圧倒され、動物写真家としての道を歩み始める。主な著書に『おきて』『セレンゲティ』『どうぶつ家族』『イタリアの猫』など

 岩合光昭さんは、世界を舞台に活躍する動物写真家。地球上のあらゆる辺境を旅しながら大自然と野生動物を追いかける一方、私たちの身近な場所で暮らす犬やネコの撮影をさまざまな場所で行い、多くの人々を魅了し続けている。

 NHK BSプレミアムで好評放送中の「岩合光昭の世界ネコ歩き」を楽しみにしている読者も多いことだろう。

 その岩合さんの写真展「ネコライオン」が、現在、東京都写真美術館 地下1階展示室において開催されている。会期は2013年10月20日(日)まで。

 数ある岩合さんの取材対象の中でも、とりわけ多くの時間が割かれているのがネコとライオン。岩合さんは常々、「ネコは小さなライオンだ。ライオンは大きなネコだ」と語っている。至言である。

「クロネコヤマトの宅急便」でおなじみのポーズ2態。漁港でもサバンナでも、子に寄せる母の愛は普遍である

 私たち人間の生活に溶け込むように暮らすネコ、そして、百獣の王と呼ばれ、人間の生活から遠い野生の世界に生きるライオン。この両者は同じネコ科でありながら、大きさも、暮らしも異なる。それでも、やはりどこか似ているのだ。

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2013.08.11(日)