展覧会場 (C) photograph:Didier Plowy

 6月21日からパリのパレ・ド・トーキョーで「コンダンサンシオン」と題された現代アートの展覧会が始まった。コンダンサンシオンとはフランス語で「凝縮」を意味する。この展覧会は高級ブランドのエルメスが運営するエルメス財団が2010年から毎年行ってきたアーティスト・イン・レジデンスのプログラムに参加した16人の若手アーティストによるグループ展だ。

 アーティスト・イン・レジデンスとは、アーティストがある場所に滞在しながら作品制作を行う活動のことだ。エルメス財団は、毎年4人のアーティストをエルメスのアトリエ(工房)に招聘し、アーティストはそこにある素材や職人の高度な技術を使って作品を制作する。各プログラムは2~3カ月の期間で、アーティストはまずアトリエで職人の仕事を観察・検討し、そこから得たアイディアをもとに自由に作品を制作することができる。

フェリックス・パンキエの「ステーション」(2012) Photo Tadzio (C) Fondation d'entreprise Hermès.

 参加したアーティストはいずれも1970~80年代生まれで、出身もヨーロッパ各国、南米、アジアと幅広い。エルメスは高品質な自社製品を製作するため、皮革加工、ガラス工芸、テキスタイルなどのアトリエをフランス内外に持っている。それらの工房の歴史や職人たちが持つ技術をアーティストたちがどのように消化するかが、このプログラムのポイントとなっている。

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2013.07.31(水)