「いつ、やせにくいと感じるようになったか」という問いで、圧倒的多数の女性が口を揃えるのが30代。

 それは科学的にも正しい? 正しいのであれば、アラサー期という分岐点にいるCREA世代はどうすればいい?

 各分野の専門家がその疑問に回答。さらに、やせにくい体→やせる体にチェンジするコツも伝授します!

» 第2回 姿勢からわかるやせにくさ(5/27公開)

あなたのぽっこりお腹。
それは加齢による腹筋力低下が原因だった!

 筋生理学の専門家、石井直方さんによると、30代の女性が20代より太りやすく、やせにくくなるのは、加齢による基礎代謝量の低下、さらに、それを加速させる筋力の低下が、大きな要因だという。30代のお腹やせに早急に必要なのは、時間のかかる有酸素運動より、落ちていく代謝を上げるための、筋力アップ!

「呼吸や体温の維持などで消費されるエネルギーを安静時代謝(基礎代謝)といいますが、これは年齢とともに下降します(2ページ目グラフ1)。じっとしていても消費されるはずのエネルギーが、消費されにくくなるので、20代と同じ量を食べていては太りやすくなります。増えた脂肪がどこにつくかというとお腹周り。お腹の筋肉は腕や脚の筋肉ほど動かさないですし、体の重心だから、脂肪がついても動きにくくならない。特にウエスト部分など、そもそも太い部分なので脂肪がつくのに好都合なのです」。

 そこで30代では、意識的に筋力アップの運動をすることが不可欠になる。広がったウエストも、ぽっこり下腹も、腹筋を鍛えることで内側から引き締めることができる上、落ちていく基礎代謝を上げることにも。

「筋肉は、鍛えなければ衰えます。衰えると熱を生みにくくなり、脂肪を燃やしにくい体に。一方で、腹筋など、体幹の大きな筋肉を鍛えることで、熱産生が高く代謝のいい体に変えていくことができます」。

 しかもお腹周りは、代謝が上がることで、最初に脂肪が落ちる部分でもあるのだとか。これは朗報!

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2013.05.24(金)
text:Yoko Maenaka
photographs:suravid/Shutterstock.com

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※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

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