共演者との団結力を感じた一カ月間

――反対に撮影中、楽しかったことを教えてください。

 スタッフさんが、(映画のキャラ)くらげ坊を作ってくださったこと。でも、実際には動いたり話したりしないですから、演技をするときは合成用の緑色の物体を相手にするんですが、僕はあまり演技をしたことがないので、やっぱり大変でした。同じ年代の子供たちがいたので、いろんな話をしたことは楽しかったです。この映画は小6の夏休みの一カ月間で撮ったんですが、同じ作品を作っていることで、団結力みたいなものがあったんだと思います。

――ちなみに、村上隆監督はどんな監督さんでしたか?

 監督はとても優しい方でした。「ここがダメなんじゃないか」と言葉で細かく言ってくれて、いろいろと教えてくれる。とても尊敬できる方です。じつは、もう続編を撮り終えているのですが、前回の反省を踏まえて、ちょっと違う気持ちで現場に行って、演技をすることができました。そして、また村上監督とお仕事ができてうれしかったです。

――先日放送されたドラマ「リーガル・ハイスペシャル」では、中学2年生という等身大の役も演じていましたが、いかがでしたか? 

 僕はとてもマイペースな性格なんですが、この役も普段の自分にちょっと似ていて、意外とそのまんまじゃなかったかなと思います。だから、自分のなかの引き出しから、演技ができたと思います。今まででいちばんセリフの量が多かったと思うぐらいだったんですが、ほかの役者さんとは気持ちを伝えるように言葉を交わすことに気をつけました。

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2013.04.19(金)
text:Hibiki Kurei
photographs:Miki Fukano