美しく片づいた心地よい部屋で暮らしたい! そんな願望とはうらはらに、片づけられない何かが住みついた“ワケあり”部屋で過ごしている人も多いのでは? そんなどうにもならない空間を収納エキスパートが大改造!

 今回は収納に悩む依頼人、矢ヶ部さんのキッチンに収納エキスパートの鈴木さんがアドバイス!

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キッチン編
ビジュアルストレスを改善し、家事の効率もアップ!

日頃よく使うものはゴールデンゾーンへ収納!

やっぱり一見キレイ

鈴木:キッチンもすごくキレイに片づいていますね。

矢ヶ部:キッチン用品も、すべて収納の中に押し込んでいます。

鈴木:矢ヶ部さんは“右左タイプ”なので、モノをきちんとしまいたいキレイ好き。でも、現状はキッチン用品の住所が決まっていないから、取り出す時に混乱しやすいのでは?

矢ヶ部:そうですね。不便さを感じることは多いです。

鈴木:家事の中心となるキッチンは、特にゴールデンゾーンを意識した収納を心掛けることが重要です。

矢ヶ部:ゴールデンゾーンとは?

鈴木:家事をしている時の動線に沿って、ムダなく動けるエリアのことです。ちょっと手を伸ばしたり、かがんだり、ワンアクションでスムーズに取れる場所に普段よく使うものを収納しておくと、家事の効率がぐんと上がります。

矢ヶ部:おお。勉強になります!

鈴木:キッチン用品の使用頻度と、収納アクションは反比例させるのがコツ。普段あまり出番のないものは、脚立に乗ったり、奥まで手を伸ばさないと届かないような場所に保管しておきましょう。

コンロの下の収納は下の鍋が取り出しにくい!

矢ヶ部:なるほど! あと、鍋やフライパンが取り出しにくいのですが。

鈴木:重ねて入れていると、見た目もごちゃごちゃした印象に。まず、鍋とフライパンは重ねずに、分けて収納するのが◎。鍋は、煮炊きするために水を使うことが多いので、水まわりに移動して、フライパンは立てて収納すると使いやすいです。

矢ヶ部:確かに、そうすればスムーズに取り出せますね。実は食器棚の収納もイマイチうまくいかなくて。

鈴木:お皿は作りつけの食器棚に入れているようですが、引き出しの中は真上から見て、ひと目でわかるように収納するのが理想的です。

矢ヶ部:今はごちゃごちゃしていて、ちょっとわかりにくいですね……。

鈴木:食器は、引き出しよりも棚に入れたほうが出し入れしやすいもの。ここは発想の転換をして、食器と食品のストックの収納場所をチェンジしてみましょう。

矢ヶ部:そんな方法があるなんて! 今まで「食器は食器棚に入れる」という固定観念しかなかったので、全く思いつきませんでした。

鈴木:矢ヶ部さんは“右左タイプ”だから、理屈に合った収納をしがちです。見た目のビジュアルも重視するので、同じものがずらっと並んでいるのが好きではありませんか?

矢ヶ部:その通りです!!

鈴木:では、調味料はすべて同じガラスのビンに入れておくのがおすすめ。透明な容器なら、残量がひと目でわかって余計なストックを買い込むのも予防できますよ。

矢ヶ部:それはいいアイデア! いろいろ参考になりました。

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2013.03.01(金)
text:Risa Shiraishi
photographs:Nanae Suzuki

CREA 2013年3月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

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