ルビー色のジュースに変身!
ルバーブの収穫体験に同行

 今回、創設者のひとりであるエドさんが、ちょうど今が旬のルバーブ農園を訪問、収穫を体験するとのことで同行しました。

 日本ではあまり馴染みのない野菜かもしれませんが、ルバーブは英国人にとってはまさに「おふくろの味」。

 フキに似た野菜で、太い葉柄の部分を砂糖煮にして、ヨーグルトにかけたり、クランブル(ポロポロと崩したクッキー生地を具材の上にトッピングしてオーブンで焼いたもの)にして温かいカスタードと一緒に食べたり、子どもの頃から馴染みのあるスイーツに使われる野菜なのです。

 そのため「ルバーブってフルーツでしょ?」と、野菜であることを知らない英国人もいるほど。

 スクエア・ルート・ソーダでも、ルバーブはトップ3に入る人気フレーバーで、「馴染みのある野菜なのに、ドリンクという形態は珍しく、いい意味でのサプライズなんですよね」とエドさんは話します。

 今回訪れた、イングランド北部のヨークシャーにあるトムリンソン農場は、「ルバーブ・トライアングル」と呼ばれるルバーブの名産地にある農場のひとつです。

 100以上あるといわれるルバーブの品種のなかで、エドさんが農場のロバートさんとやりとりしながら選んだのが、鮮やかなルビー色と独特の甘みが特徴のラズベリー・ルバーブ。

 あまり市場に出回ることのない、珍しい品種です。

 約34ヘクタールある土地の一部に、スクエア・ルート・ソーダ専用のルバーブ畑があり、ちょうどラズベリー・ルバーブの収穫の真っ最中。

 エドさんも、スタッフに加わりロバートさんの指示に従って、葉を切り落とし、根元の部分をこそぎ落とします。

 「僕たちのように、小規模プロデューサーにとっては、商品のクオリティを保つために素材のサプライヤーさんと密に連絡を取ることは不可欠。材料は自然あってのものなので、天候がどうなのか、今年はどんな仕上がりなのか、日頃から連絡を取り合っています。でも、こうやって実際に足を運んでみると、農場の人々がどれだけ情熱をもって栽培しているのか、肌で感じられるのがいいですね」とエドさん。

文・撮影=安田和代(KRess Europe)