モーニングティーを優雅に満喫

 ブリスベン川沿いのサウスバンクはクイーンズランド州立美術館と近代美術館(QAGOMA)のある文化地区。

 巨大な「BRISBANE」の文字型オブジェが置かれた芝生は、小さな子供連れなどの憩いの場になっています。

 ここから対岸のCBDを見やると、近代的なビル群の合間にヨーロッパ人が入植した1820年代に建造されたルネッサンス様式の石造りの堅牢な建物が混在し、新旧交錯した街の様子がわかります。

 そして目下、ブリスベンは各所で再開発中。続々とビルが建設中で、数年後には新たなる顔に変わっていることでしょう。

 川沿いをさらに進むと、人工プールのあるサウスバンク・パークランドへ。ここもブリスベンっ子たちのたまり場。

 人工とはいえど砂を敷き詰め、ラグーンのよう。無料で誰でも利用することができます。

 アフタヌーンティーやハイティーは聞いたことがありましたが、英国の影響か、ここではモーニングティーというものを体験しました。いわば“10時のお茶”です。

 「エンポリウム・ホテル・サウスバンク」のルーフトップのレストランで、ブリスベン川を見下ろしながらいただく優雅なお茶のひと時。暮らしにゆとりを感じます。

 心休まるブリスベン川ですが、実は、幾度となく氾濫を繰り返し、街を水没させてしまったことが過去に何度も……。

 近年は工事により、めったに氾濫は起きませんが、穏やかな反面、時に牙もむくのが自然の摂理なのでしょう。

2019.05.18(土)
文・撮影=古関千恵子