大人気“金太郎飴”風クッキーの
制作工程を大公開!

 イトウさんは、シュークリームにプリッツを挿して昆虫に見立てるなど、小さい頃からお菓子同士を組み合わせて遊んでいたと言います。学生の頃は、お菓子教室に通ったり、お菓子屋さんでアルバイトをしたり。

「東京で、キャンドル教室のアシスタントをしていて、生徒さんにお茶の時間のお菓子を手作りするようになりました。作り方を教えてほしいと言われて、2009年から教室を開いたんです」

 そのお菓子が評判になり、出版社から依頼されて探し絵の絵本を出版。2013年に拠点を芦屋に移し、オリジナルのお菓子を販売するお店を開きました。

 芦屋のお店や各地のイベントでもお菓子教室を開催し、「お菓子作りの楽しさを伝えたい。教室では、絵本のようなオリジナルのお菓子の作り方をお教えしています」とイトウさん。

 簡単で、かわいくて、おいしい。入手しやすい材料でできるお菓子の教室は大人気です。
 
 遠方からわざわざ買いに来る人も多いお店の人気商品は、金太郎飴のようなクッキー。

「こんなものを作りたいと決まったら、下絵を描きます。色とか表情とか。でも、それもだいたいのイメージ」

 目や鼻、口や耳など別々のパーツを作っておいて、組んで、くっつけていくのですが、バター入りの生地がダレないよう、冷凍庫で冷やしながらのこまめな作業。

 全部組み上がったら、冷やしてカット。オーブンで焼いたら出来上がり。毎回、微妙に違うものができて、すべてが一点物。

2019.05.12(日)
文=そおだよおこ
撮影=坂上正治