「これを書いたことで人生に大きな幸せがやってきた作品です」――著者の吉本ばななさん自身がそう語る傑作『デッドエンドの思い出』が、日韓共同製作で映画化。釜山国際映画祭でのプレミア上映を経て、2019年2月に日本で公開される。

 新たな出会いに支えられて前へ進もうとする主人公・ユミを演じたのは、韓国のアイドルグループ、少女時代のスヨン。

 ユミを温かく見守り、同時に自分の過去を清算していこうとするカフェ兼ゲストハウスのオーナー・西山を演じるのは、名古屋発エンターテイメントグループ、BOYS AND MENの田中俊介。

 役づくりをめぐって、「とにかくめちゃくちゃディスカッションをした」という真摯な二人。田中俊介さんへのインタビューをお届けします。

» スヨンさんのインタビューを見る


ふと現れる出会いを信じて
一生懸命に生きていきたい

――日韓合作映画出演のお話を聞いたときのお気持ちを教えてください。
 
 びっくりしました。まさか、日韓合作の日本側の主演をさせていただけるとは、予想だにしていなかったので。しかも相手が少女時代のスヨンさんと知って、しっかり演じなくてはいけない、と責任も強く感じましたね。若い監督との映画というのも嬉しかった。

 今回はチェ・ヒョンヨン監督(1988年生まれ)の長編デビュー作ですし、中村祐太郎監督(1990年生まれ)の映画『スウィート・ビター・キャンディ』(2019年完成予定)とか、若い方たちとのお仕事がこの1年近く続いているんです。言ってみれば、この世界ではまだ駆け出しの方たちの持つ、同世代としての熱、一緒にいいものを作ろう、という思いがガチッとはまる感じがしたんです。

 不安もあるけれど、そこを乗り越えた先の、本当に面白いものが出来たときの喜びも味わえる。『デッドエンドの思い出』は特に若いチームで頑張ろう、良いものを作ろう、と思いながら取り組みました。

――釜山国際映画祭がプレミアでしたが、レッドカーペットでは、本当に嬉しそうでしたね。

 釜山、いいですよねえ。一映画ファンとして、釜山国際映画祭に行くのが念願だったので。本当に、釜山の地に立てるのは最高でした。

――この映画は田中さんの地元、名古屋が舞台ですね。
 
 自分が生まれ育った名古屋の地を舞台にしている映画、という嬉しさはもちろんありました。魅力がない街と言われがちですが、いいところがいっぱいあるって、僕自身も撮影しながら改めて気づくことができました。

 名古屋はビルが立ち並ぶ中でも、自然が豊か。映画の中でも最初にユミ(スヨン)がテレビ塔にやって来るんですが、あの周りも樹々がばーっとあって、とても綺麗なんです。海も山も近くて、ご飯も美味しい。名古屋めしは味が濃いですが。

――名古屋めし、美味しいですよね。赤味噌味、大好きです。

 わ、嬉しい! 赤味噌の味は一度ハマると、しょっちゅう欲してしまうようになります。そんな魅力を、僕自身ももっと発信していきたい。釜山国際映画祭でも名古屋をアピール出来てよかったです(笑)。

2019.01.27(日)
構成=石津文子
撮影=佐藤 亘

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