料理で国を変えた
国民的英雄シェフ

鴨の炊き込みごはん「アロス・コン・パト」。お米にも旨みがたっぷり染み込んで、たまらない味わい。Photo:Atsushi Hashimoto

 ペルー料理を語る上で、絶対に欠かせないのが、国民的英雄シェフ、ガストン・アクリオ氏。

 伝統的なペルー料理をモダンにアレンジして、欧米の美食家たちを驚かせ、ペルーを一躍美食の国へと導いた人物です。

 さらに、地方の伝統的な食材を作る生産者にきちんとした収入をもたらすシステムを構築し、貧しい子どもたちが通える料理学校も設立しました。

 ペルー料理は、今では国民の誇りとなり、まさに食を通じて国を変えたシェフなのです。その彼の原点というべきレストランが「アストリッド・イ・ガストン」。

スタイリッシュでくつろげる「アストリッド・イ・ガストン」の店内。Photo:Atsushi Hashimoto

 アンデス原産の豊かな食材をたっぷり使ったペルー料理は、濃厚な旨みがたっぷり詰まって満足感たっぷり。

 「ペルー料理って、こんなに日本人の口に合うの!?」と感激すること間違いなし、リマを訪れるなら、真っ先に予約したい1軒です。

定番料理の「セビーチェ」も、おしゃれ度&美味しさ抜群! Photo:Atsushi Hashimoto

今、断然注目といえば
「ニッケイ料理」

左:ブラックチリとマカのソースで、魚介の旨みをペルースタイルで引き出した「ニギリ」。こんなお寿司、初めて! とその美味しさに感激。
右:南米らしいピリ辛風味がやみ付きになる「ウニごはん」。Photo:Atsushi Hashimoto

 古くから多くの日系人が暮らしてきたリマならではの料理として、断然注目なのが「コミーダ・ニッケイ(ニッケイ料理)」。

 その最先端を行くのが、日系2世シェフのミツハル・ツムラ氏が率いる「MAIDO」です。

今、世界でもっとも注目の料理人、ミツハル・ツムラ氏。Photo:Atsushi Hashimoto

 ペルーの上質な食材と和食の技法が融合することで、まったく新しい料理の世界観を確立。美味しいサプライズ満載のメニューで美食家たちの舌を大いに魅了し、2018年版「世界のベストレストラン50」では、なんと7位に輝いています(ちなみに日本国内のレストランは17位が最高でした)。

 美食界の次なるトレンドとして大注目の最新グルメなのです。

ほかにもリマには
食べたい美味がいっぱい!

 そのほかにもリマには、食べたいものがいっぱいあります。最先端キュイジーヌに興味がある人なら、絶対にはずせないのが「セントラル」。

風味豊かなカカオとクシュロなどを使った「セントラル」のデザート。Photo:Atsushi Hashimoto

 2018年版「世界のベストレストラン50」では、「MAIDO」を超える6位を獲得し、北欧の伝説のレストラン「NOMA」の次を行く一軒として話題です。

 ペルーで古くから珍重されてきた食べられるバクテリア「クシュロ」などのほか、絶滅の危機から救われたアンデスの食材もお皿の上に取り入れ、未体験の美食ワールドに驚くばかり。

 また、ジャングルシェフの異名をもつペドロ・ミゲル・スキアフィーノ氏のレストラン「アマズ」もぜひ訪れたいところ。

「アマズ」の人気メニューといえば、アマゾン風ちまき「フアネ」(手前)、バナナ団子とベーコンを盛り合わせた「タカーチョ」。Photo:Atsushi Hashimoto

 アマゾン料理が味わえる名店として知られ、熱帯雨林が育む料理の味わいは、意外なまでに上品。心いやされる旨みにあふれています。

文・構成=矢野詔次郎