有名なプラド美術館の向かいにも
見逃せない美術館が!

 マドリードには大型美術館がいくつもある。

 なかでも、スペインを代表する美術館で、世界有数のコレクション数を誇るのがプラド美術館。館内が撮影禁止なので今回は詳しくご紹介できないが、マドリードで最初に訪れたい美術館だ。

 3万点を超えるコレクションは、もともとスペイン王家が所蔵していた絵画コレクションを中心として、1818年に美術館として開館した。美術の教科書で見たことがあるような名画を多数鑑賞することができる。

 建物はもともと1785年に自然科学博物館として建てられたもの。建築物としても一見の価値ありだ。

Museo Nacional del Prado
(プラド美術館)

所在地 Paseo del Prado, s/n, 28014 Madrid,
http://www.museodelprado.es/en/

 プラド美術館のすぐ向かいにあるティッセン・ボルネミッサ美術館は、その名の通り、もともとティッセン・ボルネミッサ男爵の個人コレクションだった作品を展示している美術館だ。

 親子二代にわたって収集した膨大な絵画コレクションを、スペイン政府が買い取って美術館に所蔵したもの。13世紀から20世紀の後半まで、800点を超える絵画、彫刻、タペストリー、オブジェなどが展示されている。

 本館は、もともと貴族の邸宅だった建物を改装して1992年に造られた。改装と言っても、ネオ・クラシック様式のファサード以外は近代的な美術館に生まれ変わっている。2004年には男爵婦人のコレクションを展示するための新館も完成してさらに充実した。

 コレクションは年代順に展示されている。エレベーターでまずは3階へ。そして下に降りてくるという順路だ。

 エル・グレコ、ムリーリョ、マネ、ゴッホ、ドガ、ルノアール、ミロ、ダリ、ピカソなど、歴代の名画家の作品も多く、その質の高さもこの美術館を見逃せない理由のひとつ。

Museo Thyssen-Bornemisza
(ティッセン・ボルネミッサ美術館)

所在地 Paseo del Prado, 8, 28014 Madrid
http://www.museothyssen.org/en/

2018.12.05(水)
文・撮影=たかせ藍沙