スイーツ系からおかず系まで!
バリエーション豊富なガレット

 ガレットのメニューをご紹介しましょう。

 まずは、スイーツガレット。薄く伸ばして両面を焼いた、パリッと香ばしいガレット生地がポイントです。

  「モンブランのガレット」は、これぞ、篠山の秋の味。

 焼きたてのガレットの上に、農家産の丹波栗を使った自家製マロンクリームをたっぷり絞り、こちらも手をかけた自家製の大きな渋皮煮をトッピング。そばの香りと栗の風味が合わさって、極上の逸品スイーツです。

 クリームにはラム酒を、渋皮煮には赤ワインを使っていながら、どこか懐かしい味に仕上がっているのも日葉風。

 他にないのは「篠山産自家製黒豆とチョコレートのガレット」。

 「近くの農家さんから分けていただく黒豆は、柔らかくふっくら煮上がるんですよ」と知子さんはにっこり。焼きたてのガレットの香ばしさに負けない黒豆の風味が、口いっぱいに広がります。

 チョコレートとも好相性。プラス100円で、地元・前川牧場の本格ミルクジェラートを添えると、さらにおいしさがアップします。

  「篠山産自家製小豆のガレット」は、こちらも知り会いの農家が収穫した丹波大納言小豆を、豆の香りを生かしてやわらかく炊いた餡が、パリッと焼き上げたガレットにたっぷり入っています。

 甘さ控え目で、振りかけた抹茶と抹茶アイスとで和の味わい。抹茶ジェラートを添えて、和の味わいを堪能したい。

 どのガレットも香り高いコーヒーとの相性が抜群です。

 ブルーベリーとベリーをトッピングした「ぶどうとベリー」は、季節限定のガレット。

 中にまろやかな自家製カスタードクリームが包まれています。ケーキのようでいて、さっぱりと食べやすい。

 冬になると、甘酸っぱいリンゴをほろ苦く甘くキャラメリゼした「りんごのガレット」、春にはフレッシュな地元産のイチゴと自家製イチゴソースをかけた「苺のガレット」など、フルーツを使ったものが、期間限定で登場。

 どれも、知子さんがひと工夫したここだけのおいしさです。

 おかずガレットもあって、スイーツガレットと両方を食べたくなるでしょう。

 「篠山地野菜とイタリア産生ハムのガレット」には、篠山産の季節の地野菜が使われています。

 生ハムの塩気、半熟卵とチーズのまろやかさと合わさって、とびきりのごちそうに。

 篠山といえば、ボタン鍋が有名。ガレットにも猪肉にちなんだ「猪肉ソーセージのガレット」があります。

 濃厚な猪肉のソーセージをガレットと一緒にパクリ。篠山でしか味わえないおいしさかも。「自家製マッシュポテトとクローブの香りが効いた紫キャベツの赤ワイン煮をお付けしています」と知子さん。地元の黒豆ビールを飲みながら、ちょっとワイルドに楽しみたい。

 ガレット以外にも、ここだけのメニュー発見。

 「黒豆ゼリー 黒豆きな粉添え」は、黒豆の煮汁をゼラチンで固めた篠山らしい一品。ほんのり優しい甘さと黒豆の風味にほっこり。黒豆きな粉をかければ、香ばしい極上デザートにグレードアップします。

 冬には篠山産の大納言小豆とお餅を使った「餅入りぜんざい」もおすすめ。上品な甘さにほっこり、まったり。お替わりしたくなるでしょう。

「親しくしている農家さんが、篠山産のいい素材を分けてくださるんです。それをていねいに調理してお出ししています」

 篠山ならではのカフェで、おやつタイムをゆったりと過ごしましょう。

cafe 日葉

所在地 兵庫県篠山市二階町40-1
電話番号 079-552-0637
https://cafe-nichiyo.amebaownd.com/

宗田洋子(そおだ よおこ)

ライター。神戸生まれの神戸育ち。神戸を離れたことがない神戸っ子。ライター歴30年以上で、関西の雑誌の取材だけでなく全国誌でも関西取材を手がけ、老舗から新店まで回ったお店は数知れず。移り変わる街を見続けてきた。食いしん坊で飲んべえ。

Column

そおだよおこの関西おいしい、おやつ紀行

生まれも育ちも神戸の生粋の神戸っ子で、長年の関西での取材経験からおいしいお店を知り尽くしている、ライターのそおだよおこさんが、関西の「今、食べてほしい!」というおやつを紹介します。

2018.10.28(日)
文・撮影=そおだよおこ