「人と比べず競わず、『あるもの』で勝負する」

 まわりの人と比べながら落ち込んでいたら、キリがなかよ。底なし沼に飛び込むようなことでしょう?

 だれかが「いいね」といったものを欲しがって、それが手に入ったとしても、それは他人の「いいね」でしかありません。おいしいものを食べても、仕事が成功しても、誰かと比べて足りないものを数えてたら、いつまでたっても満たされない。

 あなたが持っているものを、「いいね」と思っている人もいるはず。

 ないものを数えるより、あるものを磨いて。「足るを知る」を武器にして生きるほうが素敵ですよ。

どこにいても、犬は犬。
もっと大きな犬にも、違う毛色にも、他の生き物にもなろうとしない。
まんまで生きる姿に「超いいね!」。
どこにいても、犬は犬。
もっと大きな犬にも、違う毛色にも、他の生き物にもなろうとしない。
まんまで生きる姿に「超いいね!」。

◆キーワード

・人と比べない
・足るを知る

龍がすむ赤寺の教え
「運気の代謝」があがる! 日常作法のコツ

著・松尾法道
本体1,350円+税

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撮影=川内太郎

松尾法道(まつお ほうどう)

東明山 興福寺住職。1950年、長崎市・興福寺の庫裡で生まれる。16歳のとき、アメリカ・ルイジアナ州のアレキサンドリアにあるボルトン高校へ留学し、アレキサンドリア市名誉市民となる。海外生活の体験を経て、日本の美しい文化にあらためて目覚める。花園大学文学部仏教学科卒業後、黄檗宗大本山萬福寺修行道場に入堂。25歳にして、東明山興福寺第32代住職に就任。住職のかたわら、長崎女子商業高等学校非常勤講師、玉木女子短期大学非常勤講師を20年近くつとめる。現在、長崎市仏教連合会会長、日本礼道小笠原流長崎県支部会長。クラシックや歌舞伎など芸能鑑賞や自身でもピアノ演奏を楽しみ、親友であった昭和の歌姫・江利チエミの音楽を深く愛する。