「荷物多い系女」を卒業しよう
バッグの練習は、お早めに!

荷物がないというだけで、だいぶマシに見える。思わず腕組み&ドヤ顔。

 と、ここまでは順調だったものの、バッグは思いのほか困難だった。

「昔から小さなバッグに対する憧れはあったんです。あったけれど、本と紙資料を持ち歩くのには大きなバッグが必要で、最近は、海外のブックストアで売られているトートバッグを愛用していました。でも、30も後半になって布製のトートバッグだけってどうなのよ……という思いもあって、一念発起。コンサバ美人見えを狙うなら、仕事に使えないことは割り切って、休日専用の小ぶりなバッグを買うことに決めました。

 バッグに的を絞って雑誌を見てみると、推されていたのは多機能バッグ。クラッチバッグのように持てたり、ショルダーをつけて持つことができたりする2way、3wayというあれです。気に入るものに出会うまで丸2日もかかってしまい、その疲労感から一緒にトンチキ系の小ぶりバッグも買ってしまったけど、どうにかスタートラインには立ちました」

 A4サイズを余裕で収納できるバッグから、一体何が入るの?  という小ぶりなバッグへ。ただ身につければいい時計やアクセサリーとは違い、バッグには持ち物の選別や訓練が必要だった。

「仕事のない日は強制的にバッグを切り替えて、人はこんな小さなバッグでも外出できるんだということを学んで身につけていく、いわば、ファッションの筋トレです。

 小さなバッグに荷物を入れ替えていると、『なぜ、私は糸ようじを入れようとしているのかしら』とか、自分の行動について嫌でも考えさせられました。そこで気づいたのは、大きなバッグを持つ女は、自分一人でなんとかしようとしすぎる女なのではないか、ということ。

 不測の事態が起きたとき、『大丈夫?』って誰かに助けてもらうのではなく、『大丈夫、私、絆創膏持ってるから!』みたいな。なんなら、飴もあるし、生理用品もあるよ! っていう(笑)」

コンサバ美人見えファッションのときも、スマホケースやポーチ、キーケースなど人目に触れにくいところでトンチキ系アイテムが炸裂! このバランスが、精神安定剤!?

 ところが、小ぶりなバッグは持つだけで、自分をレディに変えてくれるという魔法を持っていた。

「中身の詰まった大きなバッグは、よっこいしょって担ぐ動作とセットじゃないですか。何か取り出すときも、ガサゴソしますし(笑)。

 それに対して、小ぶりなバッグをすっと肩から下げたりすると、わーい! ってブンブン手を振ることが許されない感じがして、自然と胸の前で小さく手を振るし、中身を取り出すときも指先でちまちま。小ぶりなバッグは、持つだけで所作を美しく、レディにしてくれます。

 ガサツな自分をてっとりばやく封印したい、美人見えする自分になりたいと思ったら、小ぶりなバッグは本当にオススメですよ!」

『40歳までにオシャレになりたい!』

著・トミヤマ ユキコ
扶桑社 1,200円+税

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トミヤマ ユキコ

ライター・早稲田大学文化構想学部助教。著書に、大のパンケーキ好きが高じて著したガイド本『パンケーキ・ノート』(リトルモア)、『大学1年生の歩き方 先輩たちが教える転ばぬ先の12のステップ』(左右社、清田隆之と共著)など。大学では少女マンガ・サブカルチャーについての講義を担当。ファッションに対して積もり積もったコンプレックスあり。

2018.07.24(火)
文=今富夕起
撮影=榎本麻美
写真=福本邦洋、岡本拓也