「仮面ライダードライブ」で
素直さを学んだ

――「仮面ライダードライブ」でのオーディション秘話のようなものがあれば教えてください。

 「ライダー」のオーディションは、デビュー当時から何度も受けていたんですが、ずっと受からなくて。でも、「飛龍伝」での経験などを経て、今の自分に何が必要かと考え始めたとき、2号ライダー(仮面ライダーマッハ)のオーディションの話があって、全力で挑むことを決めたんです。後でプロデューサーさんから聞いたんですが、あのときの僕は完全に違う人だったみたいです(笑)。

――そして、挑んだ「ライダー」としての1年間で、いちばん学んだことは何ですか?

 ベテランのスタッフさんからいろいろ教えてもらうことが多い現場において、素直でいることがいちばん大事であると学びました。スーツアクターさんという、一緒に同じ役を作り上げる方とのコミュニケーションもありますし、その後は自分次第なところもあると思いますが、とりあえず一度は素直に聞いて、疑問を持たずにやってみる。その考えは、今でも実行しています。

 ~次回は最新出演映画『私の人生なのに』についても語っていただきます~

稲葉友(いなば ゆう)

1993年1月12日生まれ。神奈川県出身。2010年、ドラマ「クローン ベイビー」で俳優デビューし、14年の「仮面ライダードライブ」詩島剛/仮面ライダーマッハ役で注目を浴びる。現在放送中のJ-WAVE『ALL GOOD FRIDAY』(毎週金曜11:30~16:00生放送)にてパーソナリティを務める。公開待機作に映画『春待つ僕ら』(今冬公開予定)などがある。

『私の人生なのに』

不治の病に冒され半身不随になった、新体操のオリンピック候補選手の瑞穂(知英)。絶望に打ちひしがれる彼女だったが、幼馴染の淳之介(稲葉友)が奏でる音楽と出会ったことで人生に彩りが戻り、ありのままの自分を受け入れながら新たな夢に向かって進み始める。
http://watashinojinsei.com/
(C)2018『私の人生なのに』フィルムパートナーズ
2018年7月14日(土)より、新宿バルト9ほか全国ロードショー

くれい響 (くれい ひびき)

1971年東京都出身。映画評論家。幼少時代から映画館に通い、大学在学中にクイズ番組「カルトQ」(B級映画の回)で優勝。その後、バラエティ番組制作を経て、「映画秘宝」(洋泉社)編集部員からフリーに。映画誌・情報誌のほか、劇場プログラムなどにも寄稿。

Column

厳選「いい男」大図鑑

 映画や舞台、ドラマ、CMなどで活躍する「いい男」たちに、映画評論家のくれい響さんが直撃インタビュー。デビューのきっかけから、最新作についてのエピソードまで、ぐっと迫ります。

2018.07.06(金)
文=くれい響
撮影=佐藤 亘