舞台とは違う映像の面白さ

――実際、初日を迎えていかがでしたか?

 2日目に、祖父が観に来てくださることを知っていたので、その緊張感もあって、頑張ってみたところ、なんとか声を出すことができました。今回の映像収録は、公演の中日ぐらいだったので、そのあいだにいろいろ修正する余裕も出てきたと思います。この1カ月間、成長させていただいたというか、勉強させていただいて、想い出に残る舞台になりました。

――今後、将来の展望や目標などがあれば教えてください。

 春に初めて映像のお仕事をやらせていただいたのですが、ライトが当たって、目の前にいるお客さんに拍手をもらう舞台とは、まったくの別世界でした。どういうふうに現場でスイッチを入れればいいのか、どうしたらリラックスできるか、と考えていたのですが、そうやって緊張していた僕を、初めてお会いした共演者の方も気にされていたようで、ワンカット終わるたびに、「良かった」と励ましてくださいました。役に入り込むことの大変さを学びましたし、お芝居の難しさを知りましたが、今後も映像のお仕事を、もっとやらせていただきたいと思いました。

2018.06.22(金)
文=くれい響
撮影=白澤 正