前回は自動積立による貯蓄法をご紹介しました。今回はその応用篇として資産運用についてお話しします。

 毎年100万円を30年間積立していくといくらになるでしょうか?

たんす預金:0%……3000万円
銀行の普通預金:0.016%複利……約3007万円
個人向け国債(変動10年):0.45%複利……約3219万円
※税引き後利息を1年複利で計算、金利は2012年7月20日現在

 元本確保型の安全資産で運用しようとすると、あまり増えないことがわかります。もし資産の一部に株式などを加えて3~5%で運用ができると、どれくらい資産が増えるでしょうか?

3%複利……約4900万円
5%複利……約6976万円

 資産運用では「72の法則」という有名な法則があります。預けた元本(元手)を金利によって2倍にするには、どれだけの年数がかかるのかを知ることができる計算式です。

 計算方法は簡単で、72を金利(複利)で割れば2倍になるまでのおよその年数がわかります。

例:年利(複利) 7%の場合
72÷7=10.29年

 つまり、7%複利で運用すれば、約10年で元金と利息の合計が元金の2倍になるということです。

 ここで注意しなければならないのは、預貯金などでは元本が減ることはまずなく安全性が高いですが、株式投資などは大きく元本割れする可能性があるということです。

 株式投資をする場合、自分の資産が日々、元本の変動にさらされることになります。こうしたリスクに対する見返りとして長期的には預貯金や国債よりも高いリターンを得ることができるのです。

<次のページ> 投資信託の分散でリスクを抑えられる!?

2012.08.03(金)