台湾女子二人組が考案!
キュートで美味しい台湾の味

 MRT中山駅の近くに位置する赤峰街。この一帯は元々、バイクや自動車の部品工場が並ぶエリアでしたが、ここ数年は個性的なショップやカフェなどが次々とオープンしています。

 若者たちの間で急速に人気を集めている赤峰街に誕生したのがラング・ド・シャの専門店「赤峰猫舌菓」です。

 オーナーのチャー・リーさんは日本に留学後、商社に勤めていた人物。多くの日本人とやりとりをする中、手頃な台湾土産がないことに気づいたと言います。

 そして、パイナップルケーキに代わる新しい商品を創りたいと一念発起。そして考え付いたのが、「持ち帰れる台湾の味」をコンセプトにしたラング・ド・シャのお菓子でした。

 チャー・リーさんは友人のパティシエである楊さんと研究に研究を重ね、タピオカミルクティー(珍珠奶茶)と杏仁豆腐をモチーフにしたラング・ド・シャができあがりました。

 現在はキンモクセイ(桂花)烏龍茶味も加わって、全部で3種類。そのほか、ハイビスカス(洛神花)味や、桑の実とコウリャン酒味など、新商品の開発にも余念がありません。

 なお、防腐剤や香料などの添加物は一切使用していません。

 この店がユニークなのは、商品だけではありません。なんと、ここには店舗がなく、駐車場だった空き地にテントを張っただけのシンプルなブース。

 「資金を節約するだけではなく、毎日をイベント感覚で楽しみたいから」というのがその理由。

 クリエイター仲間にも呼びかけ、将来的にはブースを増やしていくことも計画中だと言います。

 言ってみれば、台湾の若者たちが放つエネルギーに触れられる空間でもあります。

2018.05.23(水)
文・撮影=片倉真理