気負いのない、でも新鮮なメイクとは何かを追求し、出てきた答えは、あえて深み色を纏うということ。ニュートラルな自分に、エッジを1カ所だけ効かせるバランス学を。メイクアップアーティストの村松朋広さんにお話を伺いました。

» 第2回 [LIP]深みバーガンディをにじませ塗り
» 第3回 [CHEEK]トーン低めのヌードチーク
» 第4回 [NAIL]ストロングカラーの渋色ネイル

 何かに追われるようにしながら、次から次へとタスクを片付ける日常を送るなかで、ふっと心を解放するようなメイクの魔法を使えるのは女性の特権。“リラックス”からは遠い存在と思いがちな“あえての深み色”をポイント使いすることは、鏡に映る新しい自分に思わず気持ちが躍ったり、頑固なこだわりを捨てて別のベクトルへと気持ちが向かうきっかけにもなる。

「すっぴんで過ごしていても、心からリラックスできるわけではないと思うんです。どこかにひとつだけ深い色を使ってみる。締める部分はきちんと締める。そんなバランスのメイクをすることができたら、きっと自分自身を心地よく感じられるはず」(村松さん)

【EYE】
リラックス感とトレンドを
うまくミックス

サテンのような光沢と濃密な発色のブルーは大人だから似合うスペシャルな色。スマッジプルーフ。リキッドクチュール アイライナー 2 4,200円/イヴ・サンローラン・ボーテ

 アイメイクの深み色として村松さんがセレクトしたのはブルー&グリーン。

「黒のライナーやマスカラよりも軽さがあるので、リラックス感とトレンドをうまくミックスできるんです。秋冬らしいニュアンスを持つカラーをチラッと見せるのが今の気分」

 あえて1カ所だけに忍ばせるシンプルな色使いで、“都会派のストレスフリー”なメイク顔を楽しみたい。

●STEP1
アイシャドウは一切塗らず、カラーラインのみの引き算メイク。「ブルーのアイラインは黒目の上から引きはじめて抜け感を演出。目頭から引くとオンモードになってしまいます」

●STEP2
「目尻のエンドラインより少し手前から跳ね上げるようにして、ライトな印象に仕上げましょう。最後まで引くとタレ目の印象になってしまうので注意を」

《OTHER RECOMMEND:BLUE》

左から:
◆スターダストのような輝きを放つネイビーはポイント使いに最適。インジーニアス リクイドアイライナー EX TH-01 2,800円/RMK Division(限定発売中)
◆何度重ねてもダマにならず、インパクトのある華やかなまなざしに。オーデイシャスマスカラ 7014 3,600円/NARS JAPAN(2017/10/20限定発売)
◆リラックスしたい日こそ、クールなインパクトカラーを味方につけて。クレ・ド・ポー ボーテ オンブルプードルソロ 212 3,800円/資生堂インターナショナル

《OTHER RECOMMEND:GREEN》

左から:
◆リッチな発色となめらかな描き心地は、まるでインクのよう。資生堂 インクストローク アイライナー GR604 3,500円/資生堂インターナショナル
◆極細ジェルライナーで繊細なラインも思いのまま。ラスティング ソフト ジェル ペンシル N ダーク エメラルド 2,600円/シュウ ウエムラ(限定発売中)
◆秋を感じる上質なモスグリーンはシャドウラインに使用して。キッカ フローレスグロウ リッドテクスチャー アイシャドウ 02 5,500円/カネボウ化粧品

イヴ・サンローラン・ボーテ
電話番号 03-6911-8563

RMK Division
フリーダイヤル 0120-988-271

NARS JAPAN
フリーダイヤル 0120-356-686

資生堂インターナショナル
フリーダイヤル 0120-81-4710

シュウ ウエムラ
電話番号 03-6911-8560

カネボウ化粧品
フリーダイヤル 0120-518-520

●今回、お話を伺ったのは……

村松朋広(むらまつ ともひろ)さん
メイクアップアーティスト。2009年より、ロンドン、パリ、NYにて活動。2016年に帰国。ファッション、ビューティを中心に雑誌や広告等で活動している。

 

2017.09.29(金)
文=鬼木朋子
撮影=釜谷洋史

CREA 2017年10月号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

リラックスするための美容。

CREA 2017年10月号

触れて、感じて、ほっとする
リラックスするための美容。

定価780円